魅 館 果 汁

<00年1月上旬>


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1月10日(月)

 昨日は新年会第3弾、今日は成人の日。

 昨日は新年会を兼ねた友人の新築祝いだった。 海まで約百メートルの場所に建てられた建て売り。 引っ越して1ヶ月少したって住み慣れ始めたところに招かれたのだ。 友人夫婦2組と一緒に訪れ、ざっと案内してもらう。 色調は全体にブラウン系で落ち着いた印象。 板張りのフロアに自分で発泡ウレタンのニスを塗るなど、なかなか手を入れた家になっている。
 その後、2人の子供や奥さんの友人を交えて手料理をご馳走になる。 子供を見つめる友人の父親らしい姿が新鮮に見える。 住宅、子育て、家庭、仕事などなど、いろいろな話題に花が咲く。 子供たちと一緒にゲームも楽しむ。 夫婦2組は11時頃に帰宅、私は1人残って酒を酌み交わす。 子供たちも興奮しているのかなかなか眠らず、床に就いたのは2時頃。 結局、私たちも3時近くまでとりとめもなく話をして過ごした。 この日は泊めてもらうことに。 ビールにワインに日本酒と結構飲んだはずだが、時間をかけてゆっくりだったからか、酔っ払うところまでいかず気分のよい酒となった。
 印象的だったのはやはり父親として子供に接する友人の姿だった。 優しさと厳しさを使いわけ、いろいろと子供に対する影響を考えて行動している具体的なところが見えた。 なにしろよく子供の行動を見ている。 さすが父親。 私にできるかな、と不安に思うくらい。 いつかそういうときがきたときのよいお手本を見せてもらった気分だ。

 講談社ノベルスの新刊を目的に本屋に行ったけれど未入荷だった。 5日発売のはずなのに、相変わらず遅い。 仕方がないので『たまご猫』(皆川博子)『黒後家蜘蛛の会1』(アイザック・アシモフ)を買う。 アシモフは今年の目標である海外ミステリ参戦の第1弾のつもありである。 なぜ、アシモフなのか、深い意味はないが、まず古典で短編から肩慣らしというところだ。
 それから『かもめのジョナサン』(リチャード・バック)を買って早速読了。 「重要なのは食べることではなくて、飛ぶことだ。 いかに速く飛ぶかということだ」 第1章でこの命題に対してひたすら挑戦するジョナサンの姿は、第2章で仲間を得、さらに飛び方を教えることになる。 そして愛することの意味を学ぶ。 第3章はさらに難解である。 見習うべきは、ジョナサンの向上心であり、勇気であり、強い意志なのだろう。 目指すべきは、愛することの意味を知り、群れを愛することなのだろう。 しかし, 何かを示唆しているようで漠然としか見えてこないこの寓話はをもう少し読み返して味わい直すべきなのかもしれない。
 この他『種の起源』(北上秋彦)も読了する。 これははっきりいっていまいちだった。


1月8日(土)

 新年会第2弾。

 3連休の初日はやっぱりぐうたらしてしまった。 昼近くまで布団の中でぐずぐずし、朝昼兼用の食事をしてから読書とテレビ。 2時からは高校サッカーの決勝を見ながら寝そべっていたら、いつの間にかうつらうつら。 はっと気づくと2時40分。 おっと、今日は3時から新年ボーリング大会じゃないか。 慌てて出掛ける。 ちょっと遅れてかけつけると、すでに20人ほどが勢揃い。 早速ゲームをはじめるが、正月ボケのぬけないだらだら生活のせいか、なかなか集中できない。 同じレーンと隣とには調子よく200点オーバーの人もいるというのに、そっちの勢いに目がいって自分はいつも以下の結果で終わってしまった。
 ボーリングのあとは場所を変えて新年会。 ボーリングにはまっている人が結構いて、その話題が続く。 助走を5歩から4歩に変えてみたらどうだったとか、ボールは親指の付け根の膨らんだ部分に乗せるのだとか、プッシュアウトして腕の振りはどうで指の抜き方はこうで……。 中には練習に行ったら15ゲームは投げる人だの、本を買ってきてフォーム改造に挑んだ人だの。 もちろんマイボール、マイシューズは当たり前、マイプロテクターも持っている。 この人たち、凄すぎ。

 ぐうたら読書は『魔境殺神事件』(半村 良)。 SFミステリの草分けなんだけど、やっぱり半村 良、伝奇ものと言った方がよいね。


1月7日(金)

 早くも1週間経過!

 新年が明けてからもう1週間が経った。 いつもなら明日から学校が始まるのだが、土日に続いて成人の日が動いて3連休になっている。 ハッピーマンデーというやつだ。 お陰でもうしばらくゆっくりできるが、いつまでも正月気分が抜けないでいてしまう。
 ふと思い立って昨日、トップページに新年の挨拶をこめた画像をアップした。 そんなことはもっと早くから用意して、年明けと同時に公開しなきゃと思うのだが、いきあたりばったりのこの性格はそう簡単に直らない。 ご覧になった方、いかがでしょう。 背景がわかりにくい上に、その背景のせいで文字も読みにくいという情けないことになっているが。 背景の絵、やっぱり何かわからんかなあ。

 芥川賞と直木賞の候補作が決まった。 いずれの作品も読んではいないが、特に直木賞は気になる。 直木賞候補にあがったのは、東野圭吾、馳 星周、福井晴敏、なかにし礼、真保裕一の各作品である。 なかにし礼って作詞家じゃなかったか。 小説を書いていたとは知らなかった。 それ以外は広い意味でミステリ作家と呼ばれる人たちだ。 東野圭吾と馳 星周は前々回にも候補に挙がっていた。 何年か先に文庫落ちしたときにでも読もう。 そういえば直木賞をとった作品ってどのくらい読んでるんだろう。 今回で122回というから、該当なしや2作品受賞の年もあるものの100作品以上あるはずだが、ほとんど記憶にない。 乱歩賞なら半分くらい読んでるはずなのだけど。

 チベット仏教の一宗派の最高位にして生き仏という14歳の少年が、中国からインドに亡命したらしいという。 インド北部のダラムサラには、チベット仏教の最高指導者 ダライ・ラマ14世の亡命政府があり、会見もしたそうだ。
 インドと中国の政治的な問題はおいといて、亡命した少年はなんと中国が初めて生き仏として承認したケースに当たるという。 おそるべし中国。 侮りがたしチベット。 実際のところ、生き仏であるということを認めたのか、生き仏的な存在であると認めたのか、よくわからないのだけれど、前者の場合、政府が認めるってどういうこと?と思ってしまう。 中国の最高指導者たちもこの少年を崇めるのだろうか。 まさかね。 チベットの生き仏よりも優れているのが漢民族だとばかりに中華思想を振り撒いているんだろう。 まあ、事実は宗教政策の一環というところなんだろう。 だからこの亡命にも腹を立てているらしくて、インドと中国の関係が険悪になりそうだという。 せっかくパキスタンとの関係が落着いてきているのに、戦争になったりしないでほしいところだ。

 ところで、今読んでいる『魔境殺神事件』(半村 良)もインド、パキスタン、アフガニスタンなどの国境付近の村で起きた事件を扱っている。 ここでは少数民族ごとに宗教が違い、それぞれに生き神がいる。 その一人が殺されたという話なのだ。 さきのチベット仏教の件と似て、これが部族間の争いから国どうしの戦争に発展するかもしれないと展開する。 かくも宗教とは強大な影響力を持つ。 無宗教の日本人には理解しがたいところがある。 とすると、オウムやライフスペース、法の華といったカルト宗教ってある種の少数民族ってことになるのかもしれない。 オウムはやっちゃったけど、国内で戦争など起こさないでほしいものだ。


1月5日(水)

 一年の計は元旦にありってことで、今年の目標……え、今日は元旦じゃない?

 某掲示板で書き込みをしているときにふいに思いついた今年の目標。 自分のページで書かないのも変なのでここに掲げることにする。 もちろん、ミステリ関連読書についての目標である。 あんまりたくさん挙げても仕方ないので次の3つ。

1.シリーズもの読破
 具体的には十二国記シリーズ(小野不由美)とブギーポップシリーズ(上遠野浩平)が念頭にある。 文庫化した新宿鮫シリーズ(大沢在昌)と建築探偵シリーズ(篠田真由美)も一応射程に入れておこう。 もちろん、現在読破進行中のものはいうまでもない。
2.ハードカバーの誘惑に勝つ
 これを目標にするのはどうかと思うけれども、去年も数々の誘惑を断ち切ってきただけに、頑張ってみようと思う次第。 「新刊は新刊のうちに」という古いことわざもあるけれども(嘘)、文庫落ちしたって新刊は新刊、と心に言い聞かせよう。
3.海外ミステリにチャレンジ
 ここ15年ほど海外ミステリから遠ざかっている。 かつてはクリスティやクイーンを読み漁った時代もあったので、嫌いなわけじゃないはず。 それに海外ものは文庫が多いので一石二鳥、となるかな。 でも、この目標が一番心配。

 さて、昨日が仕事始めだったのだけれど、学生は冬休み中ということもあってのんびりしている。 お昼前に去年就職した卒業生2人がやってきて雑談に花が咲いた。 1人は関西の会社に勤めているのだが、最近まで危険な薬品をドラフトもなしで使っていたらしくて、蒸気を吸って身体に蓄積してるんじゃないかと心配していた。 東海村の裏マニュアルじゃないけど、結構杜撰なところって多いようだ。 今はかなりましにはなったらしいが、他にも何かやらかしてそうでちょっと怖い。
 あ、言い忘れたが、上述のドラフトというのはもちろん毎年11月に行われる新人選択会議のことではなくて、一種の排気装置をいう。 早い話が厨房の天井に排気ダクトがついているのをご存知だと思うが、それをもっときちんと囲った台である。 正式名称はドラフトチャンバー。 略してドラチャンともいう。 決してドラえもんの愛称ではないのでお間違えなく。
 夕方には3年前に卒業して大学に編入学した学生2人と去年の専攻科修了生1人がやってきた。 専攻科は高専卒業後、2年間の課程なので同学年である。 編入学した2人はともに今は大学院の1年生であるが、そのうちの1人がよくこのページを見ているらしい。 そう、君だよ、君。 もっとよくあちこちでうまいこと宣伝しておくように! いろいろと話をしている途中に同級だった専攻科修了生から、年賀状代わりの新年の挨拶ということで電話もかかってきた。 やはり、今日は仕事もそこそこに話相手になってやれという日だったのだ。

 夜は冬休みのクラブ合宿の監督というわけで合宿所に泊まり。 人数も20人ほどしかいないから楽は楽なのだが、TVもない寒々とした部屋で夜を過ごさないといけないので本は必携。 というわけで『乱れからくり』(泡坂妻夫)を読了。 明けて今日も平穏な一日。 そして読書は『東京ナイトメア』(田中芳樹)


1月3日(月)

 かつての同僚と飲み会。

 まあそんなわけで酔ってます。 松山と東京の大学に移った友人と飲みに行った。 年に1度あるかないかの集まりだったので楽しみで、いろいろと話をした。 ここでそんな中身を書いても無粋なので黙っているが、非常に有意義で刺激のある会になった。 昨日の筋肉痛もほとんどなく、明日になって出るのかなあという不安は隠しきれないが、楽しい夜を過ごせた。

 箱根駅伝は近年にない面白い展開。 法政が結局シード落ちしたのは情けないけれど、帝京がまさか4位に入るとは。 9区、10区にもう一つ波乱を期待したけれど結構堅実だったのが物足りなかった、というのは贅沢か。 まあ、往路で楽しませてくれたのでよしとしよう。

 読書は昼間に『夜宴』(愛川 晶)。 美少女探偵って設定は悪くないけど、もうちょっとかな。


1月2日(日)

 明けまして、今日は日曜日なのね。

 今日は金刀比羅宮に出掛けた。 いわゆる初詣というやつだが、出不精の上に無信心な私には珍しいこと。 ともかく車を走らせて琴平町へ。 金刀比羅宮の近くにやってきてふと見ると「海の科学館」というのがある。 なんでこんな山の中にと思ったが、もともと金刀比羅宮は海の神と親しまれているから、そのせいらしい。
 有名な石段は両側に土産物屋を従えながら大門までの参道を経て本宮までが785段。 ここまでで運動不足の足は笑い始めている。 ここに農業や航海の神である大物主神と第75代崇徳天皇が合祀されている。 ところがふと本宮の脇を見ると奥社までへの参道がある。 折角だからということで歩き始めるとこれが意外に長い。 後で聞くと583段もあったという。 ほぼ2倍じゃないか。 途中に崇徳天皇や菅原道実を祀った白峰神社や菅原神社、そして奥社には巌魂彦命という神が鎮座しているらしい。
 それはともかく、本宮の境内ではお守り、絵馬、破魔矢などが並べられている。 露骨に言えば売りに出されている。 目を引いたのが真っ黄色のお守り。 その名も「幸せの黄色いお守り」って、そりゃパクリやろ。 黄色はあふれんばかりの恵みと愛をもたらしてくれる色、だそうで、エネルギーにあふれた力強さで満足を約束してくれる色、なんだそうな。 何言ってんだか。 さらにふと見ると「こんぴらさんからのメッセージ」というのが書かれている。 どうやら今年の金刀比羅宮のスローガンみたいなもののようだ。 それはなんと「幸せになろう!」 え? 神さんやろ? 「幸せになろう」って、励ましてどうすんねん。 いつの間にか、えろう下手に出るようになったなあ。 「幸せにしたるでぇ、かかってこんかい」くらいのことが言えんもんか。
 そんなこんなで無事、久々の初詣終了。 といっても賽銭あげたわけでも、おみくじひいたわけでもないのだが。 ただ、2時間半ほどずっと歩きっぱなしだったので、明日以降が怖い……。

 年末年始の読書は、『斎藤家の核弾頭』(篠田節子)『スイート・リトル・ベイビー』(牧野 修)『新宿鮫』(大沢在昌)。 ほぼ、1日1冊。 まあ、こんなもんだろう。



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