魅 館 果 汁
<00年5月下旬>
5月31日(水)
爆発は化学実験のロマンだ!
伝統製紙連盟市会議員懇談会の結成30周年祝賀会で林市長が挨拶に立った。
「この懇談会が結成30周年を迎えたことを大変喜ばしく思います。
我が市は古来から製紙産業が盛んで、日本有数の和紙の産地として世間に名を知らしめております。
その伝統ある和紙を大切にしようという大事なことが忘れられないように懇談会が設立されたわけです。
今の私は市長という立場ですが、若干及び腰になるようなことをしっかりと前面に出して、我が市はまさに和紙中心の紙の町であるぞということを市民のみなさんにしっかりと承知をしていただくという思いでおります。
我々が使う紙というものは長い年月をかけて育て上げた木材からとれるものです。
つまり、その森林を作り上げた自然、もっと端的に言えば天から頂いたものなんです。
だから大事にしなければいけません。
その基本のところをどうして子供たちは理解していないんでしょうか。
子供たちに教えていない親や学校が悪いのだといえば、私はその通りだと思います。
もっと学校で紙を大切に、和紙を大事にしていおうと言うことが我が市の精神的な柱として重要だと思うのです。
天命が下った。
私は市長になった時そう申し上げました。
まさに天の配剤であり、市のシンボルである和紙に恥ずかしいことをしてはいけない。
そのためにもしっかり頑張っていきたいと思います」
ところが、この「紙の町」発言が市を揺るがす大問題へと発展していくことになった。
「市長の立場にあるものが和紙の肩を持つとはどういうことか。
洋紙は使うなということか」
「和紙中心主義的精神論は時代に逆行している。
危険な考え方だ」
「「紙の町」という言葉が周辺市町村に与える影響を考えていないのか。
すぐに飛び火するぞ」
「少年犯罪の増加を学校教育のせいにしようとしている。
それも和紙を使わせなくさせたためだとは、まったく我々を侮辱している」
「林さんが市長になったのは天の配剤などではない。
天から廃材が落ちてきて、たまたま当たっただけのことだ」
これに対する林市長の釈明。
「十分意を尽くさない表現により、多くの方々に誤解を与えたことを深く反省し、市民の皆様にお詫びします。
決して、かつての和紙だけの世界を実現しようなどと思っているわけではありません。
市民の皆様の紙を選ぶ自由を尊重することは当然です。
しかし、間違ったことを言ったとは思っておりません」
しかし、野党も市民もおさまらない。
「誠意が感じられない。
市長としての資質に問題がある」
「なぜ、発言を撤回しないのか。
釈明になっていなくて全然すっきりしない」
「製紙業界との板挟みになってるだけだ」
「やめちまえ!」
「あほ!ぼけ!かす!」
果してこの問題はどう決着がつくのか……。
ところで、市長の心の声は。
「べつにええやんけ、このくらいのこと。
伝統和紙連盟の懇談会なんやからこのくらいいうとかんと受けへんっちゅうことくらいわかるやろ。
くそっ、リップサービスのつもりがえらいことになってしもたわ。
そやけど「和紙中心の紙の町」っていうだけでこんなに揉めるとは思わんかった。
ほんまは「ワシ中心の神の町」っていう意味のつもりやったんやけど、そんなことはもう冗談にも言えんようになってしもたなあ……」
5月30日(火)
「ショカツ」って、孔明の物語じゃなかったのね。
とある学生の会話、ってことにしておこう。
「最近、保険のコマーシャルが気になって仕方ないんやけど」
「なんで。
車でも買うの?」
「違うよ、がん保険ってやつ」
「何いうてんの、まだ若いのに」
「若いなんて関係ないよ。
子供特約とかもあるんやから」
「うわ、ほんまに詳しいんや」
「だってな、昔の変身ロボットみたいに装甲して、これで安心んなんていうてるんやもん。
嫌でも目につくわ」
「いやいや、CM見てるだけで子供特約なんてわからんはずや」
「でも、保険に入ってたら安心なんやもんね。
ええやんか」
「そらそうかもしれんけど」
「そやろ。
絶対、入ってた方が得やって。
全部でどれだけ掛け金を払わなあかんか知らんけど、それでがんにならんのやったら儲けもんでしょ」
「……ちょい待ち。
がんにならん?」
「でしょ。
だって、がんから身体を守るためにごっつい装甲してるやん、CMで」
「うわあ、わけのわからんこと言いだしたなあ。
金払うてがんにならんのやったら、医者いらんやろ」
「だから、金持ちのための予防法やんか」
「掛け金払えんような貧乏人はがんになってもしゃあないってか」
「いや、がんになるとは限らんのやから、無駄な出費をせんだけやん」
「そもそも保険に入っただけで、なんでがんにならんようになるんよ」
「もちろん、精神的なパワーやろね。
病は気からっていうやん」
「どっかの新興宗教みたいなこというてるなあ」
「だって、所詮保険会社なんて宗教みたいなもんやん。
将来の病気や事故に備えて安心を売ってるんやろ?」
「ちゃうちゃう、病気になったり怪我したりせんなんて、保険会社はいっこもいうとらん」
「表向きはそうなってるけど、保険に入ってる人って自分は何があっても安全だ、なんて妙に自信持ってたりせえへんか」
「そうかなあ」
「逆に入ってない人は、もし病気になったらどうしよ、とか思ってストレスがたまるから腹が痛くなったりするんやろ」
「そんなことないって」
「保険に入れば安心ですよ、っていう言葉の裏に、金を払うたら病気にならん、っていう暗示がサブリミナルされてるわけよ。
そやからついつい入ってしまいよる」
「コーラやポップコーンとはわけが違うやろ。
それに入院したりしたら金払うてくれるやん」
「なんだかんだいうて、出し惜しみするらしいけどね」
「そらまあ、慈善事業やないからね」
「どっちにしても怪しいよね。
満3才からのがん保険って、月々60円の保険料を幼児から取るんやで」
「払うのは親やろ」
「歳とると額が上がっていって、そのうち小遣いから保険料300円引いといたで、とかいわれるわけや」
「それは保険会社やのうて親の問題やん」
「ぐれた子供が親に怪我させても、こどもの保険やから金は降りんし」
「考え過ぎやって。
とにかく、保険会社は宗教とちゃうし、保険に入ってもがんにならんようになるわけやないって」
「でもそれやったらあのロボット変化するCMはおかしいよ。
事実を著しく誤認させる可能性をもった有害広告だ」
「なんで急に標準語やねん。
まあ、わかったわかった。
JAROにでも何にでもいうてこんかい」
「JARO?
それはどこの生命保険会社じゃろ?」
す、すんまそん!
こんなオチで終わるつもりじゃなかったんやけど、眠いし酔ってるし、許してやってちょうだいな。
5月29日(月)
便りのないのはよい便り、頼りないのは酔い倒れ。
清涼院流水の文庫化小説(大説?)を読んだという同僚と話をした。
「『コズミック』と『ジョーカー』読んだで」
「え、まじで。
どうやった」
「一応、話には聞いてたからまあ大丈夫だったよ。
『コズミック』の方は(ネタバレにつき中略)だったけど、『ジョーカー』は(やはりネタバレなので中略)なんやもん」
「でも、結構ファンがおるんよね」
「そらまあ、キャラクターが好きなんやろねえ。
いろんな探偵がおるし。
なかなかバカにできんよ」
「それはバカにしてることにはならんのかなあ。
まあええけど。
とにかく犯罪も犯罪やけど、探偵もわけのわからん推理法ばっかりやもんね」
「ものすごい美貌で素顔を見たら誰も彼も失神してしまうっていうふざけた奴の神通理気っていうの。
あれは必要なデータが揃ったら真相を悟るっていうんよ」
「そやったね」
「でもそんなん当たり前やん。
データが揃ってもわからん奴はアホっていうだけのことやろ」
「女の勘で真相を感じるっていうのもあったよ。
そら、ある意味で勝てんわ」
「絶対はずれる推理しかせん奴や眠って推理するって奴」
「でもな、まだ読んでないから知らんやろけどその次に出た『19ボックス』にはもっと凄いのが出てるんやで」
「へぇ、どんなん?
ダジャレで事件の真相を言い当てるダジャレ探偵とか?」
「それは補陀落通信のパクリやから却下」
「ばれたか。
で、どんな探偵なん?」
「その名は切腹探偵」
「せっぷくぅ!?」
「己の腹をかっさばいて死の淵に身を躍らせて超絶推理をする探偵」
「わははははははははははははははは!」
「彼の隣りには信頼できる天才外科医が待機していて、切腹のたびに治療する」
「あははははははははははははははは!」
「今や切腹探偵の腹には縦横無尽に手術痕が走り、あみだくじがひけそうなくらい」
「ふははははははははははははははは!」
「ときには切り裂いた腹の中から臓物を引き出して、超絶内臓占いをすることもあるという」
「むははははははははははははははは!
って、んなわけないやろ」
「どうやら気に入っていただけたようで」
「まあね、ツボにはまったわ。
今晩、夢に出そう」
「きっと何かええこと閃くはずよ」
「でも、そんな探偵やったらいろいろつくれそうやね」
「例えば?」
「そう、身投げ探偵」
「ビルの屋上とか、断崖絶壁から飛び降りるたびに真相がひらめくの?」
「で、落下しながら真相を叫んでるわけよ。
「うわあぁーー、犯人は○○だあぁぁーー、ぎゃああぁぁぁーー」」
「名古屋生まれなんか?」
「ちゃうやろ。
とにかくそばに叫び声を聞き取ってくれる人がおらんとあかんのよ」
「てことは、ダイイングメッセージ探偵ってのもありなわけや」
「死ぬ間際に自分の血で真相を書き残すわけ?」
「そう。
しかも、それが犯人の目に触れたらあかんと思うからとてつもなく凝ったメッセージになってて、それを解読するのに別の名探偵が必要なわけ」
「意味ねぇー」
「じゃあ、アリバイ探偵」
「どんなんか想像つかへん」
「必ず犯行時刻に現場に居合わせることのできる特技をもった探偵なんよ」
「アリバイなし探偵やん。
何の意味があるの」
「現場にいるわけやから、犯行は阻止できないけど犯人の顔は見逃さない。
でも、アリバイがないから必ず容疑者にされてしまう」
「なんか意味あるような、ないような」
「そやけど古今東西の探偵はたいていそんなもんやで」
「確かに金田一耕助の防御率は最低らしいな(『活字探偵団 増補版』(本の雑誌編集部)参照)」
「他には密室探偵とか」
「密室に閉じ込められて恐怖のあまりアドレナリンだのドーパミンだのが分泌されて真相を閃く閉所恐怖症の探偵ってこと?」
「いやいや、密室探偵は何人かいて、彼らが密室にこもってなにやら話し合いをして出てくるとどういうわけか真相が突き止められてるっていう」
「そら、日本の政治家やん」
「政治家だけとちゃうけどね。
ものすごく日本的な推理法やと思わへん?」
「でも、それやと実は謎が解けてないってことに……」
『狐罠』(北森 鴻)を購入。
5月28日(日)
トビネズミはわかるけど、トビウサギってネーミングは理解できん。
「課外授業 ようこそ先輩」で高橋源一郎が母校を訪れて「これって文学?」という授業をするのを放映していた。
文学ってなに?という問いをいろんな人に尋ねてくるという宿題に始まり、ちょっと変わった国語の試験や身の回りの言葉の文学度を通して小学生に文学を近づけていく。
彼はいう。
文学というのは、人生とは何か、自分とは何か、などと構えて読むものではない。
なぜなら、そこには答えがないからだ。
だから、おもしろければそれでいいのだ、と。
言い切るなあ。
どこで吹っ切ったのだろう。
そんな風に開き直っている文学者って多いんだろうか。
それはともかく、授業では子供たちにウソ日記を書いておいでと宿題を出す。
小学生たちの柔軟な頭はとてつもない物語を紡ぎ出す。
ペットの火星人が5つ子を産んだとか、身長が1cmになってしまって自分の体より大きなペンでこの日記を書いているとか、高橋源一郎も脱帽。
こんな日記なんかより100倍面白い。
某ML仲間のページが閉鎖を決めた。
本当に書きたいものをアップできてない、という違和感からのようだ。
文学的なものを目指しているのかどうかはわからないけれど、何か次なる構想はあるようなので心配はしていない。
しかし、私のこのページもどこといって特徴があるわけでもキレがあるわけでもない。
凡百、凡千、凡万のひとつに過ぎないわけで、ネタに困った時などなんでこんなことをやってるんだ、と自問し自答できないこともままある。
本末転倒してるなあ、と馬鹿馬鹿しくなることもたびたび。
なのに、なぜか続けてしまう悲しい性。
だが、日記を書き始めた理由からしていい加減だったのだから、書きつづける理由も適当だし、止める理由もない。
高橋源一郎のいう文学=書いていて、読んでいておもしろければそれでよい。
そんなわけで、忙しさに負けない限り、そしてもちろん飽きない限りは続いていくことだろう。
『續・日本殺人事件』(山口雅也)、『いちばん初めにあった海』(加納朋子)、『天使の屍』(貫井徳郎)、『遭難者』(折原 一)を買う。
なるほど角川フェアやね。
そして『真っ暗な夜明け』(氷川 透)を読了。
5月27日(土)
Vゴール季節はずれの桜散る、セレッソ。
サーパス神戸、湘南シーレックス。
こう聞いて、ピンときた人はどれくらいいるだろうか。
どっかの分譲マンションかプール付き遊園地かと思わせる命名だが、実はこれはプロ野球球団名なのである。
新球団が誕生したのか?という疑問の声には半分イエス、半分ノーと答えたい。
これはそれぞれオリックスブルーウエーブと横浜ベイスターズの2軍なのである。
日本のプロ野球は70年近い歴史を持ち、プロスポーツの中で絶大な人気を誇っている。
Jリーグが発足してサッカー人気に火がつき、子供の野球人口が減ってきたという危機感も一瞬のことだった。
しかし、2軍の収入は微々たるもので1軍の利益で細々とまかなっているというのが現状だ。
そこでオリックスの場合は穴吹工務店、横浜は多くの地元企業の支援を受け、独立採算での運営を試みることにしたという。
このような1軍との差別化が2軍でくすぶっている選手の意識改革にもなり、チーム全体の力をアップすることになるという思惑もあるそうだ。
他球団もこれにならうだろうか。
阪神の2軍なんぞは、ウエスタンリーグ2連覇中ということもあって独立した方が人気がでるかもしれないぞ。
優勝こそ逃したが最後まで健闘したセレッソにあやかって、大阪チェリーボムなんて名前はどうだろう。
ここから1軍に巣立つ選手はチェリーボーイ卒業というわけだ。
その他、ウエスタンでは、広島オイスターズ、名古屋エビフリャーズ、博多ローソンどんたくず、なにわイテマエ野郎たち。
イースタンは、ヤクルトビフィズス、所沢レオ、幕張ガム&チョコレーツ、黒豚森の薫りムーミンズ。
え、巨人?
あそこは特別やからなあ。
せいぜい多摩読売巨人軍が精一杯だろう。
この発想はアメリカのメジャーリーグとマイナーリーグの関係をならったものだが、ここはもう一歩進んでJリーグのJ1とJ2のように入れ替え戦もあるシステムにまで変えてはどうだろう。
プロ野球の支配下選手は70人くらい、Jリーグは30人程度である。
野球の場合、半分近くがピッチャーという点が特殊だが、それでも多い。
これを2軍と分けることでスリム化し、2軍にもチームとして1軍昇格を目指すという目標を与えることが出来る。
万年最下位に低迷し、PL学園とやっても負けるんとちゃうかと噂される某球団にも刺激になるはずだ。
優勝争いの試合と同じくらい降格争いは盛り上がるということだし。
是非、実現してもらいたいものだ……とはいったものの、タイガースはあっさり降格しそうで恐いなあ。
大阪のレッズとなる日も近いかもしれん。
昨夜の「探偵!ナイトスクープ」をビデオで見て、先週の放送を録画したまま見ていないことに気がついた。
早速、昨日のに続いてみてみるとなんと大阪箕面に特別天然記念物のオオサンショウウオが生息しているのを見つけたのを確認してほしいという依頼がきていた。
オオサンショウウオといえば井伏鱒二、ってそんな話をしてるんじゃない。
お前はカエルかってなもんや。
その場所はゴミの浮かぶ汚い川。
まさかこんなところに、というような場所だが、夜になると餌になる沢蟹や魚がいて、意外と水も澄んでいることがわかった。
同行した水族館職員も可能性があるといいはじめた。
たった1パーセントの可能性ではあるが。
そんなわけで、2日間の徹夜も多分無駄に終わるだろうと思ってみていたところが、本当にいた!
しっかりとカメラに映し出されていたのだ。
思わず感動の声が上がってしまった。
凄い。
本物のスクープである。
これだからこの番組は止められない。
上岡局長が辞めた後もやっぱり見続けることになるだろうな。
『美濃牛』(殊能将之)を読了。
5月26日(金)
ヒクソンはやっぱり強かった……んだけど、試合は面白さが伝わってこなかったんだよなあ。
今朝の新聞広告に松坂大輔がでていた、らしい。
うちで取っている新聞には載っていなかったので直接は見ていないのだ。
でも、日○のウェブページのアドバタイジングメッセージに出ていたのを見つけた。
松坂にHIT○CHIの新しい宣伝文句、インスパイア・ザ・ネクストを説明しているのだ。
次の時代に新しい風を吹き込み、社会を変えていくという思いをこめた言葉だという。
そして
「そう、松坂さんの場合なら、160kmのストレートのようなものです」
と告げ、続いて
「私たちもH○TACHIの160kmを投げるつもりです」
そして、去年のリベンジのようにインタビューでインスパイアを使ってくれないかと頼む。
普通に読むとなんの問題もない公告文である。
ところが、とある理科系MLでこれをネタにちょっとした盛り上がりを見せた。
いわく、
「160kmのストレート?
そんな長い真っ直ぐって、松坂は何を持ってるねん」
とツッコミ入れた人がいたわけだ。
何をわけのわからんこというとんねや、と思う人が多いだろうが、さすが理科系ML
「しかも、HITAC○Iはその長いやつを投げるんやと」
というコメントがついた。
160kmといえば大阪市から岡山市までくらいの距離である。
かなりの長さがあるわけで……なぁんてことが問題なのではなく、ちゃんと160km/hあるいは時速160kmと言えというお叱りなのである。
そんなことわかってるやろと思うのだが、このMLでは単位の大切さが普段から身にしみているとみえて、これが受けた不思議な議論が続くのだった……。
「まだ160kmと書いてあるだけましやろ。
160キロとしか言わんことの方が多いもんね」
「池中玄太は90kgやったけど、松坂は160kgってこと?
貴乃花より重いやん」
「松坂は78kgやって」
「1試合投げたら、160kcalのエネルギーを消費するってことかもよ」
「HI○ACHIが投げる160kgっていうのも凄いよね」
「松坂2人分や」
「ああ、腹へった。
松阪牛2人前くらいすぐ食べれるで」
「あんた、160kgも肉食うんかい」
「まあまあ。
一応160kmって書いてあるんやから、そこは尊重したらな」
「そしたら、160kmの超遠投に挑戦するってことやね」
「うわ、それは確かに社会に風が吹くかも知れんなあ」
「まあまあ、みんなわかってるくせに。
時速160kmでええやんか」
「なんや、速度ってことは認めてしまうんやね。
これ以上ネタもないし、まあええけど」
「でも、SI単位を使うんやったら時速やなしに、41.7m/sやろ」
「そうなんよね。
松坂がどれだけ肩が強いいうたかて、1時間もボールが飛びつづけるほどは投げれんもんね」
「そやろ。
1秒に41.7mの方が凄いってわかるやん」
「ところで、HITA○HIの投げる160km/hって何やろ」
「ミサイルや、ミサイル」
「手投げかよ」
「この超低速ミサイルにはテポドンもびっくりってね」
「あなたも160km/hの剛速球が投げられますっていう新しい大リーグボール養成ギブスかもよ」
「養成ギブスを160km/hで投げられる?」
「養成ギブスに投げられる?」
「誰が?」
「誰ってことないやろ」
「それにしても○立がそんなギブスを開発してたとは知らんかった」
「はよ、タイガースを買収してそれで選手を鍛えてくれんかなあ」
「そらあかんわ、大阪のチームは」
「なんでやの」
「養成ギブスなんか、よぉせぇへん」
『キッド・ピストルズの妄想』(山口雅也)、『怪人対名探偵』(芦辺 拓)、『夏と花火と私の死体』(乙 一)をゲット。
5月25日(木)
わたし的にはカレーとかがすごくおいしかったかな、みたいな感じ、うん。
就職試験の季節である。
不況の折、求人の少ないところを学生たちは果敢に挑戦していく。
勝利の凱歌を奏する者もあれば、涙を飲んで帰ってくる者もいる。
そんな厳しい試練の中にいながらも、屈託のない彼らは競争相手と試験会場ですぐ仲良くなってしまうのだ。
「やっぱり東京って人が多いんよねえ。
新幹線降りたまではよかったけど、その後で人にもまれて酔いそうになったわ」
「迷わへんかった」
「迷た、迷た。
同じとこ何回もグルグルまわってしもて、ものすごい不安になったんよ」
「何人ぐらい受けたん」
「20人くらい。
全国から来てたで。
もう方言だらけやったんよ……」
「どこから来たとですか」
「四国よ。
愛媛、知っとる?」
「おらんく、高知やき」
「二人とも四国ずらか」
「愛媛っていえば、ミカンでねが」
「愛媛の元気なポンジュースやけん」
「静岡にもミカンあるずらで」
「んだども、静岡はお茶でねが」
「そやそや、愛媛は日本一のミカンの産地やし」
「そしたら、あんたのことミカンって呼んでもよかですと」
「それはええぎゃあ」
「ほやけんど、方言ばっかりでも結構わかるもんやね。
ちょっと不安やったけど話が通じるけんよかったわ」
「そうだんべえ」
「おみゃあさ、何言うとるがや。
語尾がちょっと違うだけだがね」
「愛媛は語尾に「けん」ってつけはるんでんな。
広島かと思とりましたけど」
「愛媛って広島の対岸なんよ。
そやけん、結構似とるんよ」
「高知はちょっと違うがあよ」
「んだら、ここでミカンさんに愛媛の方言講座ばやってもらえね」
「そうだんべえ」
「ええ?
そうやねえ「だらい」いうてわかる?」
「てやんでぇ。
何言ってっか、全然わかんねぇじゃねぇかよ」
「北陸で「だら」いうたら「あほ」のことやいいまっせ」
「結構近いかも。
面白いっていうか、ちょっと変わったっていうか、うーん「だらい」は「だらい」なんよね」
「そういうのってあるよね。
仕方ないじゃん」
「そしたら「がいな」は?」
「想像もつかんですたい」
「そうだんべえ」
「これはね、頑固なっていうのともちょっと違うし。
えーと、やっぱり「がいな」は「がいな」やもん」
「結局、愛媛の言葉ってわからんかったずら」
「ごめん、今度会った時にはちゃんと教えよわい」
「たあーけ、気にせんでええっちゃあよ」
「ほんなら、みんながこの会社に受かったとこで内定式かなんかのときにやってもらお」
「そうだんべえ」
「ミカンもそれまでに勉強しときんさいよ」
「……てな感じで盛り上がったんよね」
「へえ、結構楽しかったんやねぇ」
「でもね、ように考えたらこの会社、20人中1人しか採らんのんよ」
「えっ?」
「そやからね、ちゃんと携帯の番号教え合いしてたから、昨日みんなに電話したんよね」
「なんて?」
「今度は大阪のあの会社の入社試験でみんなそろって会おねって」
5月24日(水)
7月上旬並みの厚さって、何のことだと思います?
この春に新築された建物は全階に化学系の実験設備があるので、緊急シャワーが各階の通用口を出たところに備え付けてある。
珍しいからだろう、特に最初の数週間はときどき誰かがいたずら悪戯で流していたようだった。
そんなこともなくなったなあと思っていた矢先、今日は結構暑かったせいか夜になって誰かがふざけて使ったらしい。
ところが、それが止まらなくなってしまったのだ。
いつの間にいたずら防止機能がついたのかとも思ったが、もちろんそうではなくて故障なのである。
まあ、止まらないといってもシャワーがじゃあじゃあと流れるわけではなく、ちょろちょろと漏れている程度。
どうやらパッキングが痛んでいるような漏れ方である。
放っておくわけにはいかないが、気づいたのは夜の9時で施設関係の職員はもちろんいない。
仕方がないのでその階の水道の元栓を締めて帰ることにした。
それにしても、新築してまだ数ヶ月だというのにぼろぼろと問題が出ている。
手すりがもげたり、ガラス戸が歪んだり、ドアの鍵が掛からなくなったり、雨が降ると渡り廊下が水浸しになったり。
確かに補正予算で建築が決まったこともあって設計から工事から突貫でやったことは間違いない。
新幹線のトンネルじゃないけど、どこかで手抜きされてるんだろうなあ、きっと。
シャワーの件は独断で元栓を締めたのだけれど、実際にはシャワーだけの元栓はなく、その階のトイレ以外の水道が止まることになった。
幸いその階には研究室はなくて、水道を止めてもおそらく問題ないと判断できたのだが、他の階であれば一晩中装置が動いていることもあり、水が来ないと困る場合だってあるのだ。
そうなるとバルブの数をケチったばかりに、実験が失敗したり装置が故障したりということだってありうることになる。
はっきりいって欠陥設計なのである。
設計業者だけでなく、こちら側にも手落ちはあったのだけれどね。
どうにか使い勝手のいいように変更してほしいとは思うところなのに、出来てすぐには補修は構わないが、改修はいけないといわれている。
わからない話ではないが、もうちょっと柔軟に対応してほしいなあ。
6時間を越える死闘の末に、結局打てずに負けたタイガース。
ピッチャー頑張ってるのになあ……。
ほんまに胃が痛くなるような試合だよなあ。
5月23日(火)
随筆って何って聞かれて、隋国の書画と答えたのはいけてないだろうか。
英語のことわざといえば何が思い浮かぶだろうか。
Speech is silver, Silence is gold.とか Time is money.など、比較的簡単なものがまず出てくる。
All roaes lead to Rome.や Rome was not built in a day.なんかは、まさに英語のことわざだなあと思わせるものだ。
え、イタリア語じゃないのかって?
実はラテン語かもよ。
それはともかく、It is no use crying over spilt milk.が覆水盆に返らず、A rolling stone gathers no moss.が転石苔をむさずであると知った時は感動したものだ。
海外でも日本でもほとんど同じ言い方のことわざがあると知ったからだ。
しかし、よく考えてみると、雄弁は銀、沈黙は金という格言がヨーロッパからの輸入品であったのと同じように、これらも日本のことわざの英訳なのかもしれない。
それとも中国を発信源として別々に伝わったということだって考えられる。
The proof of pudding is in the eating.=論より証拠のように、表現が違っているのならあまり驚かないんだけれど。
おそらく、Do not casting perls before swine=豚に真珠や To kill two birds with one stone=一石二鳥などは英訳なんだろうなあ。
だとすると、自慢げに覚えていってアメリカで使っても、あまり知らないなんてことがあるかもしれないわけだ。
ちなみに転石苔をむさずは、アメリカでは苔が生えないように動きまわれ、イギリスでは苔がゆっくり生えるようにじっくりやれ、という風に意味合いが違ってくるそうだ。
このあたりは国民性なのだろう。
しかし、これではどっちがルーツかがわかるという話ではない。
こういうことを調べている人もきっとどこかにいるんだろうなあ。
興味があるけれど、残念ながら今のところ情報がない。
どこかで聞きつけてきたら紹介するかもしれないけど、はたして。
5月22日(月)
ほか弁のカレー丼なるものを初めて食べた。
「喧々囂々(けんけんごうごう)」と「侃々諤々(かんかんがくがく)」はどう違うのか。
よく聞くというほどでもないが、意外と耳にすることのある形容である。
共通点はある。
どっちも難しい漢字で、読めと言われてもなかなか簡単にはいかないのに、書くのなんてもってのほかという上に、四字熟語といっていいのか擬態語といっていいのかさえ迷う言葉というところである。
あれっ、擬音語かな?
四字熟語といえば有名な問題がある。
穴埋め問題で「○肉○食」を「焼肉定食」というのは正解かどうかという話である。
これは問題文が単純に四字熟語を完成させろというのであれば正解とせざるをえないらしい。
となると、牛肉定食だの、馬肉大食だの、鯨肉絶食だの、頬肉美食だの、贅肉腐食だの、いくらでも正解がつくれてしまう。
逆に「弱肉強食」以外の新語を求めよというのもおもしろいなあ。
もちろん定食以外で。
さて、「皮肉欠食」(=飽食の時代にダイエットのため皮肉なことに欠食状態に陥った若者の意?)みたいな答えを正解にしないためには、問題文に古典に出典を求められる四字熟語と明記すべきなのだという。
そうなると次は古典ってなんだ、という話になるからややこしいがその話はおいておこう。
あ、ちなみに関東では牛肉定食という言葉があるかもしれないが、関西にはないということだけ断言しておこう。
関西で肉といえば牛のことに決まっているからわざわざ牛肉とはいわないのである。
花といえば桜、山といえば比叡、野球といえば巨人、司会といえば巨泉というようなものだ。
そういうわけで、肉まんは牛肉であり、豚肉だと豚まんになる。
肉じゃがしかり、肉鍋しかり、肉牛しかり……。
話をもどそう。
喧々囂々と侃々諤々の違いだ。
「けんけんがくがく」とか「かんかんごうごう」といわれてもそれらしく聞こえるが、「けんけんかんかん」とか「ごうごうがくがく」というと変だなということがわかる妙な組み合わせの正体についてである。
いずれも激しく議論している様子を表わしている言葉ではある。
しかし、正確には違いがあるそうだ。
すなわち、「喧々囂々」の方はただ騒がしいだけで実りのない議論、「侃々諤々」は遠慮なく堂々と意見を戦わせた場合をさすそうだ。
「侃諤の議論」という言葉もあるという。
関学では実りある議論をしているが、関大では意味のない口喧嘩しかしていない、という意味だと取ってもらってもあながち間違いではないかもしれない。
「けんけんごうごう」は男の喧嘩腰の口論で、女の場合は「きゃんきゃんぎゃあぎゃあ」といういう説もあるが定かではない。
なお、単に騒々しい状態のことを「きんきんけろんぱ」ともいうことがあるので注意が必要だ。
ちなみに、これは男女入り乱れての場合である。
まあそんなわけで、ただ時間だけがダラダラと過ぎていくきんきんけろんぱな会議はもうやめてほしいと思う今日此頃なのであった。
5月21日(日)
魁皇、優勝おめでとう、でも大相撲って優勝記念セールがないのよね。
久々に勝ったねタイガース。
単なる連敗阻止ではなく、去年から13連敗中の横浜戦に勝ったのが大きい。
先発は湯舟と矢野。
湯舟は絶妙のピッチングで横浜打線をかわす。
矢野はどうやら故障のために1回途中で交代。
代わった河原を攻めて4回に田中がタイムリーで1点先制。
6回途中で湯舟は伊藤にマウンドを譲りいよいよ逃げ切り体勢に入る。
追加点がもらえない中、我慢の投手陣は吉野、川尻とつなぎ、遠山へ。
そして9回、葛西がマウンドへ、そして遠山はファーストへ。
今日も見せてくれる。
ところが、葛西はいきなり谷繁にツーベースを打たれてしまう。
ここで遠山再登場、なのだが、なんと葛西をファーストに送ったのである。
うわ、そこまでやるか。
バントでサードまでランナーが進んだあと、石井を打ち取ってさあ葛西再登場。
進藤を三振に切ってとって連敗を6でストップ。
ミラーが自信喪失し、福原を先発で使いたい野村監督としてはほとんど究極の選択であったろう。
ともかく、これで葛西が抑えのエースとして自覚を持ってくれれば明かりが見えてくる。
まだ諦めるのは早い。
首位に並んだ中日だってこないだまでボロボロだったじゃないか。
頑張れ、タイガース。
そうそう、NHKの「サンデースポーツ」でセ・リーグの順位を阪神5位、広島6位と放送していた。
あれ、あんなに負けてたのに5位に上がれるのか、と思っていたら案の定間違いだった。
ところがその訂正で、「広島ファンのみなさん、失礼しました」としか言わなかった。
そりゃあ、5位を6位といわれた広島ファンもいい気がしないだろうけれど、一瞬でも5位になれたのかと喜んだ阪神ファンにだって同じくらい失礼だと思わないかなあ。
読了本、『垂里冴子のお見合いと推理』(山口雅也)。