魅 館 果 汁

<01年3月>


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3月29日(木)

 櫻、咲く。

 今日、運転免許の更新に行った。 まあ、当番制だとは思うが朝から晩まで毎日のように30分おきに同じことをしゃべるのは辛いだろう。 とはいうものの、もうちょっとやる気を出してくれてもいいでないかい、というお粗末な講習だった。 そんなわけだから聞いているこっちもボーッと時間を持て余す。 前のおじさんがこっくりこっくり船をこぎはじめる。 隣りのおばさんの携帯が鳴る。 ところがそれをどこ吹く風と、壁に視線を向けてぼそぼそと聞き取りにくい声で独り言のようにつぶやく講師。 鶏が先か卵が先かわからないけど、まあ、無駄な時間を過ごさせてくれることだ。
 いつからだか、交通安全協会が5S運動というのをやっている、らしい。 5つのSを守って交通事故をなくそう、ということなんだろう。 その5つのSとはなんなのか。 今日の講習でバッチリおさえてきたので披露しよう。

 Stress : 書類の締切り、苦手な得意先回り、上司の叱責などなど、ストレスをしっかり感じながら運転しよう。
 Sleep : 暖かい春の陽射しの中、ハンドルを握りながらウトウトするのが気持ちいいんだよな。
 Speed : 折角、車に乗っているのだもの、スピード感を楽しもう。 え、解散したって? 何が?
 Start : とにかくStartボタンを押さなければ何も始まらない。 そう、Windowsのように。
 Sake : やっぱり勢いをつけるならこれ。 日本語やんけ、というツッコミはせんといてくれ。

 ん、なんか違う? えーと、正しくは Strain、See、Slow、Stop、Seatbelt だそうである。 でも、なんとなく似てるよな。 正反対? そんな見方もあるかなあ。 ちゃんと講習きいてへんからやって? 講師も悪いよ、お互い様。 6番目のSのせいなのだ。 そう、Sabotageということで。

 『あなたがいない島』(石崎幸二)『煙か土か食い物』(舞城王太郎)『刻Y卵』(東海洋士)を読了。
 『遠い約束』(光原百合)『夏合宿』(瀬川ことび)『あなたの待つ場所』(幸森軍也)『幻視』(米山公啓)を購入。


3月25日(日)

 球春到来、の「球」は野球に限るのだろうか。

 昨日の午後のことである。 3時28分、突然、地面が動いた。 おやっと思ったのも束の間、その直後に立っているのがやっとという強い縦揺れ。 そう、瀬戸内海安芸灘を震源とするマグニチュード6.4の地震である。 広島県で震度6弱を記録、我が町も震度5弱と発表された。 その揺れのすさまじさといったらこれまで体験したことがないような激しいものであった……。
 と書きたいところだがそうはいかない。 実は私はその地震を体感していない。 前回の日記で触れたように弟の結婚式のために実家に戻っていたのだ。 実家の近辺でも震度3はあったはずなのだが、車の運転中だったのでまったく気づかなかった。 高速のインター付近を通っているときに「地震のため岡山以西通行止」という表示をみて初めて知った。 高速が通行止になる地震って結構大きいんじゃないかと不安になったが、ラジオは電波が弱くて聞き取りにくい。 実家に着いてNHKの臨時ニュースを見て規模の大きさを知り、慌てて同僚に電話を入れたのが地震発生約1時間後。
 一番心配だったのが薬品類。 強酸や強アルカリは耐震庫に保管してあるが、可燃性薬品は場合によっては倒れてもおかしくない薬品庫に入っている。 近く耐震補強するという話だったが、予算の関係で実現していなかったのだ。 同僚の話では、薬品庫の方は大丈夫だが、実験棚の上の試薬ビンがかなり倒れたらしい。 しかし、落下防止ストッパーのお陰で落ちて割れるようなことはなかったようだ。 とりあえず責任ある区域で被害がなかったようなので一安心。 詳細は月曜日ということにした。
 それにしても地震の規模をより正確に反映するモーメントマグニチュードの値は6.9。 なんと阪神淡路大震災と同じだという。 被害が比較的小さかったのは、震源が深かったためだとか。 まかり間違えば、あの悲劇が繰り返されたかもしれないのだ。 ぞっとしない話である。
 しかし、これでもうあと50年は大きいやつがこないだろう、と安心してまたのほほんとした生活に戻るんだろうなあ。

 『ミミズクとオリーブ』(芦原すなお)を読了。
 『弁護側の証人』(小泉喜美子)『時のアラベスク』(服部まゆみ)をブックオフで購入。 どちらも入手が難しく、捜していた本だけに嬉しい。 そして東野圭吾を2冊。 『むかし僕が死んだ家』『虹を操る少年』


3月20日(火)

 風邪をひいた夜に見た夢は何やら現実とオーバーラップした悪夢だった……。

 近況を少し。
 3月5日から15日は卒業研究の引き継ぎ。 新5年生(予定)がこれから卒業する5年生に卒業研究の実験方法やデータ処理方法を伝授する期間である。 研究の背景や目的を説明して各自のテーマを理解させ、初めて扱う装置や器具の使い方、試薬の調製法、廃液の扱い方などを体得させる。 ほんの2週間だが、大切な期間である。 新しい5年生は3人。 クラブと両立させながら真面目にこなしてくれた。 4月からが楽しみである。
 16日は卒業式。 今年から学校の体育館ではなく、市民文化センタで行われることになった。 講堂がないので体育館にセッティングする費用を考えるとかえってこっちの方が安いのだ。 ステージもしっかりしているし、パイプ椅子ではないし、照明もきっちりしていて映える式となった。 その夜は祝賀会。 なかなかこういう司会は苦手とみえて進行はぐだぐだだったがまあよい。 いきなり担任がアカペラで歌いはじめたときはびっくりしたが、きっと嬉しかったのだろう。 その後はあれよあれよという間にイッキに巻き込まれ、二次会のカラオケではしゃいで、後は若いもんにまかせて10時半頃には退散。
 17日は前日の疲れもあって昼前まで布団の中。 ようやく起き出してご飯を食べ、洗濯をして職場へ向かう。 昨日、置いて帰った車を取りにいったわけだ。 そこでちょっとだけ仕事をこなして実家へ向かう。 実は18日に弟の引っ越しがあるのだ。 なぜ弟の引っ越しを手伝うためにわざわざ3時間近く車を飛ばして片道1万円余りの交通費を払ってまで出掛けなければならなかったかといえば、それはいろいろと事情があるわけで……。
 この弟はアパート住まいの既婚者で2人の子供もいて、夏に3人目が生まれる予定である。 もう1人の弟は今、実家に住んでいるのだが、来週結婚して家を出る予定である。 さらにもう1人弟がいるのだが、これはこの際関係ない……予定である。 そこで既婚の弟夫婦が年老いた両親の面倒を見てくれると決断してくれたわけだ。 これはもう兄としては頭があがらないではないか。 そんなわけで18日はせっせと働いたのあった。 家具や荷物の移動、掃除に後片付け、そして子守り……。
 19日は昨日の働きのせいなのか、多分違うと思うけれど、風邪をひいてしまった。 朝、とにかく頭と喉が痛い。 鼻が詰まって呼吸が苦しい。 熱はそれほどでもなかったので出勤したが、だんだんぼぉっとしてくるので、どうしてもこなしておかないといけない分だけを片づけて午後から早退。 医者嫌いなのでゆっくり寝てればいいやと思って38度の身体を横たえる。
 そして今日、熱はすでに下がっていたが咽頭の痛みがとれない。 軽く朝昼兼用の食事をして再び横になる。 ぼけっと本を読んだり、夢うつつで悪夢を見たり、まあ、ぐうたら過ごしたというわけだ。 まるで先週の日曜と同じだって? むう、体調が悪かったのだからしょうがないじゃないか。 でも、夕方少しよくなってきたので買い物に出た。 そこでついに○○○○を買ってしまった。 いや、別に大したモノではなくて伏せ字にする方が恥ずかしいのだが、いつもと違う休日だったのだぞ、と自分に言い聞かせたいだけなのさ。

 読了本は『メビウス・レター』(北森 鴻)『0 ゼロ』(柴田よしき)『失踪HOLIDAY』(乙一)


3月12日(月)

 総裁選前倒しイコール退陣表明ではないというわけのわからない発言で有名になった玉虫色ってどんな色?

 今日は新年度から神戸の大学に移る同僚のお別れ講義があった。 哲学を専門とする人でタイトルは「詩と宗教」。 ウィトゲンシュタインとハイデッガーの哲学を通して詩の言葉と宗教の言葉の特質および両者の言葉の親近性と疎遠性について論じるというもの。 うーむ、何のことかさっぱりである。 しかし、講義を聴いていくとなんとなく、あくまでもなんとなくだが内容がわかってきた。
 詩および宗教の言葉とはいわゆる非日常の言葉である。 日常性を打ち破る契機となるのが「有限性の自覚」であり、その経験が本格的になるところで詩や宗教が起こるとする。 「有限性の自覚」とは不安であり、その最大のものが死の不安である。 その経験において、絶対者を見出して自らの有限性に対する答えを得た場合は宗教、そのような者が見出せずに自らの有限性という問題が問いであり続ける場合は詩として言葉が起こる。
 まあ、ざっとこんな内容である。 理系偏重人間である私には理解に苦しむ部分も多く、正直いって少し辛い部分もあったが、示唆に満ちた話ではあった。 ともかく、そんな講義の後、飲み会に移って大いに飲み食らい歌って楽しんだのだから、充実したアフターファイブなのであった。 そんなわけで、今、酔っ払っているということだけ付け加えて筆を置こう。


3月11日(日)

 ピリッとしないタイガースにため息しかこぼれまへん。

 わははは。 放っておいたらいつまでも書かなくなる日記である。 ネタがないだの、そのうち書こうだとと思っているうちに3月も1/3が過ぎた。 このままだと週1回で終わってしまう。 週記では洒落にならんぞ。

 さて、昨日今日とちょっと不規則な生活になってしまった。 ここ最近、いつになく早寝早起きをしていただけにボロが出たというやつかもしれない。 一昨日、宿直だったので寝不足というのもあるだろうけど。 とにかく宿直明けの昨日は早起きしてそのまま休日出勤に突入。 別に帰ってもよかったのだけれど、午後からグラウンドでソフトボールの練習試合があったので帰るのが面倒くさかっただけである。 そんなわけでしこしこと仕事をこなし、昼食後に着替えてグラウンドへ。 野球部相手とあって2試合ともこてんこてんに叩きのめされ、試合後は声も出ない。 まあ、確かに最近は寒くて練習もしていなかったけれど。 そんなわけで帰宅してシャワーを浴びたら眠くなってしまって5時頃から寝入ってしまう。
 起きたのは腹の虫のせいである。 見るとすでに夜の9時過ぎ。 しかし、久しぶりに使った肩が痛んでいたこともあって買い置きのクラッカーで済ませ、読み残していた本に向かう。 読了後、再び睡魔に身を任せたが、再度、目覚めたのが3時過ぎ。 さすがにクラッカーではもたなかった胃が睡魔に勝ったのだ。 もう十分寝ただろうという向きもあろうが、熟睡というわけではないのでなんだか頭が痛い。 近所のコンビニで夕食というのか夜食というのか朝食というのか、とにかく食べ物を買って腹に詰め込む。 それから再び読書である。 しかし、長くは続かない。 テレビをつけると一晩中やっているニュースで首相退陣がどうとか、外務省の機密費がなんだとか、藤田太陽が打ち込まれたとか、嫌な話ばかり。 で、結局また寝てしまった。
 目覚めると10時前。 まだ、頭痛がする。 サンデープロジェクトを見て、名古屋国際女子マラソンを見て、合い間に掃除洗濯をこなして食事も終えて、ようやく身体が元に戻ってきた。 その後は再び読書とテレビである。 それから読了本の感想を書き込む。 これが結構時間を取る。 そして買い物。 夕食は韓国土産のキムチを使って鍋。 さらにのんびりとテレビでくつろぐ。

 こうやって書いてみると実に自堕落な休日をおくっていることがよくわかる。 さあ、もう日付も代わったけれどすぐに眠れるのか? それとも眠れずに再び遅寝遅起き生活に逆戻りするのか? それが心配だったらこんな日記を書いている時間が惜しいはずなんだけど……。

 読了本は『QED 東照宮の怨』(高田崇史)『殺意は砂糖の右側に』(柄刀 一)『掌の中の小鳥』(加納朋子)
 購入本は『あなたがいない島』(石崎幸二)『煙か土か食い物』(舞城王太郎)『刻あ卵』(東海洋士)。 「あ」が出ない。 「ソ」のしたに「h」と書くアルファベットの「Y」みたいな字である。 辞書が古いのかなあ。 以上が講談社ノベルス3月の新刊。 そして『千里眼 ミドリの猿』(松岡圭祐)


3月4日(日)

 ボスジャンの「T」って何色?

 3月になった。 でもなかなか話のネタがない。 こんなときのCM話、ストックを一挙公開! って、そんな大層なもんでもないんやけど。

 社長室に十六茶を持って入る田畑智子。 「社長!」 ところが来客中で 「おっちゃあー」 「あれで結構いいとこあるんですけどね」 「まるで十六茶みたいでございます」 ♪いいとこいっぱい十六茶、おちゃあ! なんで客に注いでもらってるねん、というツッコミはもちろんだが、持ってきたのは500ミリリットルびん2本なのに、1.5リットルビンがある。 自分のためにわざわざ取りに戻ったんか!

 喫茶店でFMVでメールを打つ木村拓哉。 <ごめん、今日は残業でいけそうもない> 後ろから岸部一徳。 「残業なんかする必要ない」 「見たんですか」 「見てない」 「見てるじゃないですか」 そんなら見たかどうかなんて聞くなよ。 「会社は家族とは違う」 「当たり前でしょ」 ていうか、左手で頬杖つきながら打ってるってことは、実は右手人差し指打ちなんじゃないのか。 格好わるいぜ、キムタク!

 「なんか『ね』が下がってない?」 「『ね』が下がってまぁす」 「どうすかぁ?」 「やっぱり下がってるよ」 「『ね』が下がってまぁす。 あ、『ね』下がった」 「ああ、下がった下がった。 かなり下がっちゃったよ」 「『ね』かなり下がましたぁ」 「もういいよ、『だ』で……」 ほほぉ、タダでええってのやね、KDDIのマイライン。 だって『ね』なんかいらんのやろ、値なんか。 それとも根がないってことか?

 レストランのレジ。 やたら高い所にある料金メーター。 「まいどありがとうございます。 ファミリー割引といちねん割引、セットで基本使用料最大30%割引とお得です」 スーッとメーターが降りてくる。 「トクトク!」 「トクトクメニューはドコモだけ」 これってお得なの? いやいや、あんなに高かったメーターが手の届くところまで降りてきたってことは、通常料金が高すぎるってことやね。

 ♪毎日マーチ、カジュアルマーチ、毎日マーチ、カジュアルマーチ。 車と壁の間にものさしを置いてニッコリ微笑む女の子。 これだけ寄せられますっことか? そんなんドライバーのテクニックやん。 それとも、ドアが壁に当たらないようにこれだけしか開かないってこと? あ、そうか! あんな隙間からでもすり抜けられるくらいスリムだっていう女の子のアピールなんや。

 うーん、なんか毎日テレビ漬けのように見えるなあ。 そんなでもないのだよと、断っておこう。 って、何のために?

 読了本『黒祠の島』(小野不由美)。 購入本『掌の中の小鳥』(加納朋子)



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