魅 館 果 汁

<04年2月>


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2月29日(日)

 オリンピックイヤーの閏日。

 ハルウララに映画主演という話が持ち上がっているという。 今日のレースでも破れ、連敗記録を105に伸ばしたあのハルウララである。 決して、かつての人気漫才コンビ 春やすこ・けいこの弟子ではない。 それを見越した訳ではなかろうが、ハルウララの熱狂的なファンである嶋大輔が応援歌を発表するらしい。 「今を駆ける」というその歌は、負けても負けても頑張っている姿に感動して作ったのだとか。 他にも、ハルウララの調教師が作詞したカントリー調の「ハルウララの詩」が発売されるなど、異様な盛り上がりぶりだ。 そんなわけで、私もハルウララのために唄を書いてみた。

♪これから始まる高知競馬、ひしめきあってイナナクは
天下のサラブレッドもう8才、龍馬ダービーめでたいな
走れ走れ、ハルウララ、◎、▲、かきわけて
走れ走れ、ハルウララ、もうトシなんだから無理するな
 「えーこのたび、地方競馬をどのように盛り立てるのかという問題につきまして、慎重に検討を重ねてまいりました結果、本日の第8レース、本命はカイエンタイ、大穴はアッと驚くダイジローという結論に達したのであります。」
 「各馬ゲートインからいっせいにスタート。 第2コーナーをまわったところで先頭は予想通りカイエンタイ。 さらに各馬一団となって、カツラハマ、セーリューシマント、ハリマヤバシ、ボーサンカンザシ、クロシオ、カイヨーシンソースイ、ダイジロー、スミダガワ、ハルウララと続いております。
 さて今、第3コーナーをまわって第4コーナーにかかったところで、先頭は予想通りカイエンタイ。 人気だけは1番のハルウララは大きく遅れて最下位というところであります。
 さあ、最後の直線コースに入った。 あっ、ハルウララが出て来た、ハルウララ頑張る、ハルウララ頑張る。 前を行くスミダガワ懸命の疾走。 これをハルウララが必死に追いかける。 ハルウララが追いつくか、スミダガワが逃げ切るか、最下位争いはハルウララかスミダガワ! ハルウララのスミダガワ、上り下りの船人が、櫂の雫も花と散る、眺めを何にたとうべき……」

 すんません。 パロディっていうか、パクリです。


2月22日(日)

 今日はニャンニャンニャンで猫の日。

 先日の焼肉屋でのこと。 カルビ、塩タン、地鶏に石焼ビビンバとしっかり堪能し、そろそろお開きかという頃合い、ある女の子がチューハイを飲み干した後、ボリボリと氷をほおばり始めた。 少しばかりお行儀がよろしくないので注意すると、病気なのだという。 その名も氷食症。 鉄欠乏症貧血の一歩手前の症状なのだとか。
 鉄分が不足すると、自律神経のバランスが崩れ、食に関する嗜好に異常をきたすためではないかと考えられているらしい。 氷に限らず、壁土や紙、チョークなどを口にすることもあり、広くは異食症というのだとか。 特に幼児はいろんなものを食べてしまうけれども、ある程度以上の年齢になると自制心が働いて氷食症となって現れるという。 氷を食べるようになるのは、体温調節機能が狂って口内温度が上昇するからという説が有力であるそうだ。 鉄分を含む錠剤を服用すればとりあえずは直るそうだし、貧血になるサインだと思えば、悪いことではないのかもしれない。
 ところが、鉄分補給をしても直らないことがあるとか。 それは寄生虫に感染しているケース。 生野菜などに付着した卵を食べて小腸に寄生する鉤虫というやつで、腸壁から吸血することによって数匹の寄生でも貧血を引き起こすという。 寄生虫のせいと聞いて、一瞬寄生虫が壁土や紙を欲しがるのかと思ってゾクッとしたけど、そうではないらしい。
 というわけで、最後に、夏でもないのに異常に氷にかじりついている人に警鐘の一句。
 「壁を見て、唾液が出たら、DHC」


2月16日(月)

 鳥谷、桜井、キンケード!

 「まね〜のトラ」サプリメントの疑い
 ジパングテレビのバラエティー番組「まね〜のトラ」のオープニングで、アツミキヨシさんの顔を一瞬挟み込んだ「サプリメント的表現手法」の疑いがある映像を流していたことが分かった。 同局は 「サプリメントではないが、疑念を持たれるようなものはやめる」 として削除した。
 「まね〜のトラ」は毎週月曜深夜の30分番組で、ものまね芸人を目指す一般募集の出場者が、成功したタレントたちに一発芸を披露し、タレントたちが芸能界入りできると判断すれば弟子にするという内容。 アツミさんの顔を挿入したのはエンディングからCMに切り替わる瞬間で、通常の視聴者はほとんど見ていないが、録画してコマ送りして見るコアなファンの間では、番組開始当時から話題になっていたという。 画面に現れるアツミさんの顔には5種類あり、本物の他、ものまねタレントが2人、素人そっくりさんが2人となっている。 同局によると、番組プロデューサーは 「挿入した時間は0.2秒。 寅さんを印象づけるためで、サプリメントを狙う意図はなかった」 と話している。
 サプリメント効果は、視聴者が認知できないほど短い時間に繰り返し映像を流すことにより、仮想栄養が補給され、人間の体に影響を与えるとされている。 サプリメント効果に詳しい佐降綿人・堂府大教授は、 「サプリメント効果の恐ろしさを知らないメディア関係者が多すぎる。 テレビを見るだけで、健康になったり、ダイエットができたり、ストレス解消したりしてしまうといえば聞こえはいいが、どんな副作用があるかわからないサプリメントを垂れ流されたら、視聴者はたまらない。」 と危機感を募らせる。 さらに 「今回の場合、本物のアツミさんの顔には癒し効果、ものまねタレントにはデフォルメしてしまう効果、素人そっくりさんには根拠のない自信の出る効果が認められる。 しかし、ふらりと旅に出てしまう、顔が角ばってきてしまう、マツダセイコのそっくりさんと結婚してしまうなどの副作用がある」 と注意を呼びかけている。
 スポーツ選手の一部からは 「番組を見たせいでドーピング検査に引っかかった可能性がある」 として同局を訴える声も上がっている。 しかし、本当にあんな不人気番組を見ていたのかという疑問の方が大きく、逆に某栄養補助食品会社との関係が取り沙汰されるなど、余波はまだまだ広まりそうだ。
 それにしても、どうしていまどき寅さんの映像なんだ、という最大の疑問は、この記事を根底から覆すことになるので問わないように。


2月13日(金)

 13日なのに金曜日。

 男の赤ん坊の名前に父親の名前をそのままつけて、「ジュニア」とすることはよくあることである。 あるいは、「2世」ということもあるだろう。 日本でも、歌舞伎や落語の世界で「二代目」という。 ところが、アメリカでわが子に 同じ意味で「2.0」とつけたエンジニアがいるという。 そう、version 2.0である。 お前の息子はソフトウェアか! と思わず突っ込んでしまいたくなる話である。 父親は、出産報告を電子メールで家族や友人に送り、「バージョン2には、バージョン1の機能の他に妻の機能も追加されています」と書いたらしい。 おおっ、ちゃんとバージョンアップしているじゃないか。 弟が生まれたら「2.1」、孫なら「3.0」ってことになるんだろうか。 とすると、兄より弟の方が性能が高いことになるのか。 そのうち、「Me」とか「XP」とかつけたり……さすがに、しないか。 成人になる頃には、すでに周囲の動きについていけないだろうからね。


2月11日(水)

 平山くん(国見)は頑張るねぇ。

 アケボノが左右二の腕裏のタトゥーを公開
 アケボノタローが「決意のタトゥー」を披露した。 某日、某都内の某ジムでの某練習終了後、某左右の……しつこい? えー、左右の二の腕の裏側に彫り込んだタトゥーを初公開。 「天狗になって入れたわけじゃない。 大人の言いなりになんてならないようにという気持ちの表れです」 と真剣な面持ちで話した。
 「某月にロシアを訪問したときに入れた。 すごく痛かった」とアケボノ。 ロシア語で左腕に「Елена(レナ)」、右腕に「Юлия(ジュリア)」の文字が浮かぶ。 これを機会に左のパンチを「レズビアンパンチ」、右のパンチを「ドタキャンパンチ」と名付けるという。
 もともとロシアでは成人になる前に、タトゥーにかぶれる習慣があるが、格闘界ではご法度だった。 すでに30歳を越えているアケボノは、初心を思い出すために10代で経験できなかったタトゥーに入れ込むことに決めたという。 しかし、ロシア人でもないのに、一体何の初心なのかは、いまいち不明だ。
 注目される第2戦の詳細は、近々決定する予定だ。 「前回のような醜態は絶対見せない。 今度こそ東京ドームを満員にしてみせる。 もちろん、ドタキャンも視野に入れている。」 記者会見の席で、力強く宣言しながら、記者らに向けてビデオを回す姿は、ずっぽしハマっていることを印象付けた。


2月8日(日)

 二日酔いで昨日は一日機能不全。

 いよいよプロ野球のキャンプも始まった。 昨年セ・リーグを制した阪神タイガース、勇退した星野仙一に替わる新監督は岡田彰布である。 というわけで、今日は「おかださん」の話。 といっても、元サッカー日本代表監督 岡ちゃんでもなければ、ファンファン大佐でも、松竹芸能若手漫才師の左側でもない。 オカダ酸という化学物質について、である。
 英名 Okadaic Acid、分子量約800のポリエーテル誘導体だ。 クロイソカイメンという海綿動物から得られる細胞毒素であり、生体内の情報伝達系解明の研究に画期的な寄与をもたらしたという。 さて、このオカダ酸、なぜ「オカダ」酸なのだろうか。 クロイソカイメンからオカダ酸を初めて単離した人が岡田という名前であった、のではないらしい。 そもそも化学物質に人名がつくことはあまりないようだ。 元素名にはアインスタイニウムやノーベリウムなどの科学者名がついていたり、人名反応という言葉があるように有機反応には人名のつくものが多いのだけれど。 実はこのオカダ酸はクロイソカイメンの学名 Halichondria okadai から取られたらしい。 そして、このクロイソカイメンの発見者だかその恩師だかが岡田という名前でこの学名がついたのだとか。 つまり、間接的にではあるがオカダ酸=岡田酸であるといってもよいことになる。
 こうやって調べてみると、スズキ酸とかタナカ酸とか、他のネーミングがないのも頷ける非常に珍しいケースであることがわかる。 もし、サトウ酸なんて化合物があったら、そいつは甘いのか酸っぱいのか、気になるところとなっただろうけれど。


2月1日(日)

 今日から梅見月。

 生命にとって欠くべからざる重要な物質、水。 この水分子は、酸素原子1つに水素原子2つがくっついた H-O-H という構造をしている。 ただし、3つの原子は直線的に並んでいるわけではなく、104.5度の結合角を持っている。 この角度が最も安定であることは、量子化学計算で証明されている。 ところが、この角度を約165度に変えることができるという。 そしてその水は健康促進、室内環境改善、美肌効果などの他、医療、農業、工業など様々な分野に画期的な恩恵をもたらすことができるのだ。
 何? 信じられない? そんなうまい話があるもんか?
 しょうがないなあ。 証拠を見せよう。 水であって水でない、奇跡の水を生み出すのがこの生物原子転換誘導装置である!

 (テレビショッピング風に)
「商品番号 6005番、生物原子転換誘導装置。 世界で初めて、宇宙のエネルギーを取り込むことのできる装置です。
 この装置に普通の水道水を入れて、スイッチオン。 するとどうでしょう。 莫大な宇宙エネルギーを取り込んで、まったく性質の異なる原子転換エネルギー水を作り出すのです。 それも驚くべきことに、その性質は生物にとってよい方向にしか誘導されないというすぐれもの。
 原子転換エネルギー水は、奇跡の泉として知られるルルドの水の10倍以上のエネルギーを持ち、すべての細胞を若返らせ、10倍以上も長寿になります。
 この水で沸かした風呂に入れば、体は温泉の3倍も温まり、肌は5倍もツルツルになります。
 また、この水で調理した食品は完全にエネルギー化し、カロリーゼロのダイエット食品でさえ100gあたり500kcalのエネルギーを与えます。
 この水を飲めばハルシオンよりも精神安定効果があり、毎日飲んでいるうちに観葉植物がイキイキとまるで動いているかのように見えてしまいます。
 前代未聞のこの商品、気になるお値段は29万8000円、29万8000円。 すべて、頑固な職人さんによる手作りのため、予約制となっております。 お申し込みはこちらのフリーダイヤルまで・・・」

 ちなみにこんなページもある。 地球上での環境崩壊が進むと、水分子の結合角が90度に近づき、すべての水が酸素と水素に分解してしまって、地球上から水が無くなってしまう、と主張されている。 なぁるほど、そりゃあ大変だ。 さあ、みんなで生物原子なんたら装置を買って、水を、そして地球を守ろう!ってか。



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