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                         タマのひとり言



2006年5月23日(火)

5月21日のPH会大阪講習会に約2年ぶりに参加しました。

この話を書くために、少し時間をさかのぼったところから書き始めることにします。

とは申しましても、
こんな風に文章を書く作業すらも随分とやってこなかったので、
どこまで今の心情を伝えられるか定かではありませんが…。


とにかくやれるだけやってみることにしますネ。(微笑)


              【協力は強力!!】

『エピローグ』

話は少しさかのぼって4月の中旬過ぎに、
まるで思い付いたように久々に大阪の前田さんに電話をかけたのでした。


以前なら、毎日の日課のように電話でエネルギ−等の話をしていたのですが、
それさえも最近では一ヶ月に一度電話をかければよいくらいになっていたのです。


一昨年の9月にPH大阪講習会で講演をやらせていただきました。
そしてその終了と同時に私は、一種の無気力感におそわれたのでした。

「もうやりたいことはすべてやってしまった…」とか、
「もういいやっ、、、」みたいな感じだったのかもしれません。

PH会選任理事の就任期間を満了すると同時に、
意識してエネルギーの世界から遠ざかるように生活をしていたのです。


そんな生活が2年近くもつづきました。

その間に父が他界したり、
エネルギー以外の仕事上のトラブルがあったりと
結構忙しい日々を送っていました。


個人的にも、煙草・酒そして大好きだったコーヒーさへも、
いわゆる趣向品といわれるものは一切やめて、
食事も白米から発芽玄米へ、そして断食・微食・ローフード、

やがては不食や腸内洗浄に至るまで、
いろいろな生き方の可能性を模索してはいたのですが、、、。


とにかく意識はすべて「手放す(やめる)」方向へと向かっていたのです。
もちろん意識して人と接触することも避けてきました。

人と会うのを避け、エネルギーから遠ざかるとは申しましても、
遠トリのご依頼が無くなってしまうことはなくて、、、。

それは仕事と割り切って、ありがたくやらせていただいていました。

今になって思えば、
あの時期に遠トリのご依頼さへも来なくなっていたら、
私は完全にエネルギーの世界から足を洗っていたのかもしれません…。


そして今このような文章を書いていることもなかったのですネ…。


「もしもし前田さん、ゴールデンウィークあたりに、
久しぶりに高松へ遊びにきませんか?」

「あぁ〜タマちゃん、実はなぁ〜、ちょこっと他の用事があってなっ、
ちょうどその頃に香川県へ行くことになってるんや」

「えっ!それってエネルギー関係ですか?
それとも整体の関係ですか?それとも???」

「うん? まぁ〜その辺はええやんかっ!
とりあえず日程が決まったらまた連絡するわ」
と言葉を濁す前田さんでした…。

「わ、わかりました。とにかく楽しみに待ってまぁ〜す!(微笑)」
とまぁ〜、こんな風なやりとりだったでしょうか?

しかしその話を唯一接触のあったエネ友にすると、
友人はおかしなことを言い出したのです。


「玉川さん、きっと前田さんは、切っ掛けを持ってやってくるんですネ!」

「えっ? なんの切っ掛けを持って来るというの?」

「うぅ〜ん…、なんだかはわからないけど、
前田さんの訪問が、次の変化への切っ掛けになるはずですヨ」


「ふぅ〜む…???」

そして約束どおりに前田さんが友達を連れてやってきました。

前田さんはどちらかと言うとヘビースモーカーで、
煙草を「ぷかぷか」と美味そうに吸いながら話をしてくれるのです。


私はといえば、1年近くも煙草を止めていたお蔭で、
目の前で「ぷかぷか」やられてもぜんぜん気にもならなくなっていました。


なのに…、なぜかまた煙草を吸ってみたくなったのです。
そして数本、「もらいタバコ」をしました…。

ん…? 次の変化への切っ掛けって、これのことなの?
そんなバカな…。(苦笑)


意識を手放す方向に(やめる方向に)向け、
外部とは接触せずに内なる自分と向き合う生活を続けている内に、
ある肉体の変化に気が付きました。


それは常に喉にタンが絡んだ状態がつづき、
声がかすれた高音しか出なくなっていたのです。


だから声を出そうとすると、結構力まないと声が出なくなっていたのです。
そして力んで出す声は、上ずったような声しかでないのです。

まるで「気が上がったような状態がつづいていた」
という表現が一番わかりやすいかもしれません…。


煙草などを吸いつづけて、
気管支を痛めてそうなるのならば話はわかるのですが、
実際に起きた現象はまったくその逆でした…。


そのことを前田さんにつげて、感想を聞かせてもらうと、、、。


「そういえば、声が出てないなぁ〜、、、。

むかし札幌でエネ遊びをやっていた頃には
『タマちゃんのフェロモン・ボイスを聞くだけで病気が治りそう、、、』
って会員さんに言われていたくらいだったもんなぁ〜…」と、、、。


そうなんです…。
すべてを手放そうとし、
煙草や酒やコーヒー等を一つひとつ止めていく過程で、
知らない間にご自慢の『フェロモン・ボイス』がまったく出なくなっていたのです…。

「ふぅ〜む、なんでだろう〜? わからん…?」

前田さんは話すだけ話して、
『今日のひとりごと』にも書きましたように、
さっさととんぼがえりで大阪へ帰っていったのでした。


しかし結局はそれが切っ掛けとなって、
私はPH大阪講習会へ参加することになったのですが…。


そしてこの時すでに私の中には、
変化の小さな種が植え付けられていたのかもしれません…。



『講習会前日』

講習会の前日の20日、
午後5時44分着のひかり468号で新大阪入りしました。


当日前田さんは出張の調整があるので迎えに来られない代わりに、
前田さんの友人が駅の中央改札まで迎えに来てくれる約束になっていました。


新大阪駅に着いて、トイレに入ろうとした途端に携帯が鳴り出しました。


「もしもしタマちゃん、、、。
友達が10分ほど遅れるさかい、ちょっとだけ改札で待っててな」
という前田さんからの連絡でした。

その時私の脳裏には、「ピン」とある考えが浮かんだのです。
「あぁ〜、これでちょうどイイや…。
時空は上手く帳尻を合わせてくれるもんなんだ…」
と思いました。

トイレを済ませ改札を出た私は、
迷うことなく駅構内の宝くじ売り場へと向かい歩き出しました。


そうです、その友人が遅れるという10分間を利用して、
私はジャンボ宝くじを買うのでした。(微笑)


出迎えに来てくれた前田さんの友人と電車で『岸辺』という駅までご一緒し、
その駅の改札を出たところで前田さんが微笑んで待っていてくれました。


こんなに人に微笑みかけられるのは何ヶ月ぶりのことでしょうか、、、。
やはり持つべきは良きエネ友なのです。(微笑)

その後、駅近くの蕎麦屋さんに入り三人で夕食を済ませました。


「前田さんこれ、今日のお土産の代わりです。
上・中・下のどれがいいですか…?」


「ん…? ジャンボ宝くじやんかっ。
それじゃぁ〜真ん中。うれしいなぁ〜」

とまた微笑む前田さんでした。(微笑)

出迎えていただいた友人とはそこで別れて、
前田さんの愛車で懐かしい御殿山の前田宅へ向かいました。


前田さんの家を訪問するのも2年ぶりなのですが、
到着した頃には、まるで時間が逆行するかのように
2年前の元気な私に戻っていました。


到着するやいなや、私は肩に下げてきたリュックの荷も解かずに、
いつものようにリビングのいつもの椅子に座り、
そして二人は『おかき』をつまみにビールを飲み始めるのでした。


8時前から12時過ぎまでの5時間ちかく、
延々とエネルギーの話やこれまでの2年間の話をしました。


もちろん私は、この日を境に禁煙を止めるのだろうという予感どおりに、
持参した煙草を美味しく吸いながら話をするのです。


私の頭の中では、
「もうなにも止めなくてもいいんだヨ。
時空は神、神は全肯定なんだから…」

という声が響いていたのでした。

そしてPH大阪講習会の前夜がめでたく終わっていくのです…。

と言いたいところなのですが、、、

前田さんが用意してくれた枕が固くて、
なんども何度も寝返りを打つのですが、
これがなかなか寝付くことが出来ないのです…。


おまけに電車の移動で2時間ほど揺られたせいか、
横になっても身体がゆらゆらと左右にゆれていました。


疲れた肉体は早く眠りたがっているのがわかるのですが、
長時間に渡って話しをしたので脳が興奮してなかなか鎮まってくれません。


そして結局眠りについたのは午前4時を少し回った頃になっていました…。


『講習会当日』

朝、わたしには珍しく遅くまで布団の中にいました。
時が過ぎるのを心地良く感じながら、
右に左にと寝返りを打って平和で静かな時間を楽しんでいました。


そしてゆっくりと布団から出ると、
ここは慣れ親しんで勝手知ったる前田宅、、、。


まだベッドの中で寝息を立てて寝ている当家の主人を差し置いて、
いつものようにセルフサービスで風呂桶に湯を溜めて、
ゆったりと朝風呂を楽しむのでした。


そうしている内に前田さんも起き出して来て、
台所でごそごそとやりだすのです。


そうです、前田宅での朝食はいつも前田さんが作るのです。

前田さんは2年前と何も変わらず、
先に風呂に入った私に文句の一つも言うわけではなく、
ごくごく当たり前のように朝食の支度をしてくれるのでした。


イイ奥さんになれるのに、もったいない…。(苦笑)

今朝のメニューは、お手製のフランスパン・サンド。
この辺が前田さんの小まめなところと言うか、
男の優しさなのですネ!(微笑)


風呂から上がって、インスタントのコーヒーを飲みながら、
お手製のフランスパン・サンドを「がふりっ」と一口。


「美味い!!」

これで私はやめていた、
酒・煙草・コーヒーのすべての「禁」を解いたのでした。

めでたし、めでたし、、、。(微笑)

その後、前田さんが最近始めたというご自慢の家庭菜園で栽培している
『苺』『枝豆』『ミニトマト』を見せていただきました。


水遣りしながら嬉しそうに話してくれる前田さんを見ていると、暖かくて優しいエネルギーがこちらにまで伝わってきて、気持ちが和んでくるのがわかるのです。

その笑顔を見ている内に私は、
「あっ、前田さんは今、心身ともにバランスが取れているんだろうなぁ〜…」
と、とても心地良いものが伝わって来るのでした。


その時の私は頚椎の調子がおかしくて、
首の左側から肩、指先まで軽い痺れを感じていたのです。


そのことを前田さんに話すと、

「タマちゃん、ちょっと面白いことしたるから、
その診療ベッドに横になってて」と言うのです。


私は、「この痺れが消えるのならばなんなりと、、」と、
その言葉にあまえてベッドに横たわりました。


ここへ前田さんの調整を一度でも受けに来られた方ならわかると思うのですが、
ここの診療ベッドのエネルギーは半端じゃないんです…。


もちろん前田さんがベッドにエネルギーを封入しているだけではなくて、
ベッドの裏側にはちゃっかりとPH会の製品である
『セラミック・プレート』が貼り付けられているのですが…。


これは、ただ横になるだけでも筋肉がゆるみ、
気持ちも和らいでくると評判のベッドなのでした。

大阪近辺にお住まいの方は、
ぜひ一度はここを訪ねて、
このベッドの上で調整を受けることをお勧めします。(微笑)


そのベッドの上で筋肉を柔らかくするという新しい技法を試してもらいました。
不思議ですが、確かに30分ほどで筋肉が柔らかくなり、
左右のバランスが整ってくるのです。


そして前田さんが私の頚椎を触診しようと、
頭部の方に回りこんだ瞬間、、、。


「あぁ〜、これはすごいワ!!」

と、前田さんがまだ私には指1本触れていないのに、
その能力が相当アップしていることを私は全身で感じるのでした。


そして軽く調整をしてもらうと、
わたしの身体の痺れ感はどこかへ消えていたのでした…。


と、これくらい誉めておけば、
フランスパン・サンドのお礼くらいにはなったかな…?(笑)


しかし、この調整の感想は事実です。

エネ調整も終わり、心も身体も十分にほぐれたところで、
講習会のおこなわれる新大阪の『チサンホテル』へと二人で向かいました。


地下鉄の『西中島南方』で降り、会場近くまで歩き、
ホテルの向かい側にある『なか卵』で、親子丼を食べてからホテルに入りました。


その当然と言わんばかりの行動は、
まるで昨日までとなにも変わらなかったように、
この場所へ通いつめていた当時と同じ時間が流れていくのでした。


なんせ2年ぶりなので少し緊張して会場に入りました。

ドアを開けた途端に、
やはりあの懐かしい雰囲気ともうしますか、
エネルギーを感じました。


やっぱりここには一種独特のエネルギーがあるのですネ…。

会長をはじめ、
懐かしいスタッフの面々に一通りの挨拶を済ませて、
最後尾に用意されていた椅子に腰掛けた頃には、
もう完全に昔の私に戻っていました。


講習会が進行していく間に、
気が付くと前本新会長が私の隣に腰掛けていました。


「おっ、会長! 就任おめでとうございます」

「いやぁ〜、なにをおっしゃる、、。
それよりタマちゃん、ひさしぶりだけど、どう、、最近は?
エネルギーの方は続けてるんやろ?」

「はい、ありがたいことに、こんなに表に出なくなったにも関わらず、
不思議なことに依頼は途切れずに、遠トリは続けさせていただいています」


「ふむ、それはあんたが今までに散々やってきたこと、その功績やなっ、、」

「ところで会長は如何ですか? 大変なんじゃないですか?」

「いやぁ〜、
最近の会員さんは我々の時に比べると、能力が高いのか、
エネ球作ったり、エネルギーを封入したりしても
以前ほどビックリしてくれんのよ…。


教えれば、当然のように簡単に出来ちゃうし、、、。
だから逆に難しいところがあるんよなぁ〜…。

しかし今日の大阪は人数が多いなぁ〜」

「はぁ…、なるほどねぇ〜、、、」

と話している最中に、
ちょうど前ではPHの今林さんが
『降神の術(こうしんのすべ)』の技術指導をしていました。


「あんな風に神さんを呼んで、持ち上げても、
たいしてビックリしないんよ、最近は…」


「そりゃぁ〜、会長クラスを持ち上げないとみんなビックリしないでしょう(笑)」

「うぅ〜ん、そうなんだよなぁ〜…」

と、ココまで話したところで、今林さんが私に話を振ってきました。

「ちょうど今日は、
わざわざ四国から玉川調整師がいらっしゃってますので、
彼に神さんを呼んでもらって確かめてみましょう。
それでは玉川さんお願いします」


「えっ! わ・た・し・で・す・か・・・・・?」

実は、むかし昔、まだ山岸初代会長の頃の話ですが、
私もまだ入会したての頃のPH大阪講習会で『降神の術』の技術講習があったのです。

その時には挙手で神さんを呼ぶ希望者を募り、
ある男性が神さんを呼んだのですが、
椅子から5センチほどしか持ち上がらなかったのです。


そしてなにを思ったのか山岸会長が、
最前列に座っていた私を指名しました。


するとどうでしょう、
今度は軽々と50センチほど持ち上がってしまったのです。


だから、実は私は、
この『降神の術』は得意中の得意技、十八番(おはこ)なのでした。


そして今回も見事に成功したのです。(微笑)

神さんを呼んで、降神の術も終わって、神さんにも帰ってもらって、
ふたたび最後尾の席に戻ったのですが、
どうも熱気が頭の上の方にまとわり付いて去らないのです。


と言うよりも、呼んだ神さんが帰らなくて、
最後尾の私が最初に腰掛けていた椅子の上空にずっと居座っていたみたいでした。


隣に座っていた前田さんや、
島内さんにそのことを告げて確認してもらうと、


「なんやぁ〜? この席はぁ〜、、、。えらい熱気が来てるなぁ〜」とか、

「玉川さん、帰ってないね…。
ここいら辺りにずっと居るんやけど…。


なんかさっきよりも大きくなってしもうて、
風船みたいにこんなに膨らんでるよぉ〜、、、。
しかし、熱いなぁ〜…」


と、それぞれのエネ感想を話してくれました。

神さんを呼んだのも久しぶりのことだったので、
よほど気に入られたのかなっ…?


実は、少しだけですが、
私はその熱気の中に山岸会長を感じたのですが、
それは誰にも話しませんでした。


休憩を挟んで講習会も後半へと進行していきます。
そして後半も前本会長が、さきほどの『降神の術』の話をしていました。

「最近の会員さんは能力が高くなったせいか、
ちょっとやそっとの事では驚いてもくれないんです。

さきほどの降神の術にしても、
せめて私クラスを持ち上げて見せないと、
なかなか感動はして貰えないんですよね。

そこで今日は都合のよいことに、
あの後ろの辺りに調整師の先生がたむろしていますので、

ここはひとつ私を持ち上げて、
みなさんに実感してもらうことにしましょうか。


それでは、そこの後ろにたむろしている、
調整師の玉川さんに前田さん、
そして島内さんに、徳久さん、
前に来てやってみてください」


「えっ、おれたちのこと呼んでるの?
しゃぁ〜ないなぁ〜、、、ほんじゃ、やるかっ!!」

と、若々しく凛々しい4人の侍たちは、
背筋を「ピン」と伸ばして颯爽と前に進み出るのでした。
(カッコイイ!!)


と言いたいところですが、実際は、
油も抜け気って、使い古された雑巾のような4人の調整師が、
背中を丸めてぞろぞろと、自信なさげに足を引きずるように前に出て行くのでした。
(カッコ悪ぅ〜…)


真ん中の椅子に会長がまるで重しのように「でぇ〜ん」と座り、
左右の脇の下担当が私と前田さん、

左右の膝の下を担当するのが徳久さんと島内さん、
という風に誰が決めたわけでもないのに自然と配置に付いたのでした。

「それじゃぁ〜、神さんは玉川さんに呼んでもらおうかな?」
「えっ! わ、わかりました…」

自分の中では十八番とは思っていた技術ですが、
実際に会長の後ろに立って、
普通の男性の3倍はあろうかという背中を目の当たりにして、
内心では「これは無理かも…???」と思ったのでした…。


なんせ持ち上げる方は人差し指と中指の二本しか使わないのです。
それが右手と左手で合計4本。

左右の手の平を合わせて、
その4本の指を両脇下と両膝の下にそれぞれが両側から差込み、
4人で合計16本の指で持ち上げようというのですから、
常識で考えると無理に決まっているのです。


しかし、この常識の世界とは別次元にあるのがエネルギーの世界なのです。
そしてエネルギーの世界は、無限の可能性の世界なのです。

神さんも呼び終えて、いよいよ実演が始まりました。

見事に前本会長の巨体が軽々と持ち上がった瞬間、
会場内には「おぉ―っ、、、」という歓声が沸き上がりました。


しかし実のところは、
持ち上げた私が一番ビックリしていたのかもしれません。


「ふむっ、力は衰えてはいなかった…」
と内心感激したのでした。


そんな楽しい雰囲気で講習会も終わり、
この後はホテル1階でおこなわれる三千円の会へと流れていくのですが、
休憩時間にも私の懐かしい顔をみて、


「玉川さん、随分と感じが変わったネ!」
と数人の人から言われていました。


そして飲み会の席でも同じような感想を聞かされたのです。

「なんだか以前は声も掛け難かったけど、変わりましたねぇ〜」

「えっ、そんなに変わりましたか? 何処がどう違うの?」

「以前よりも薄くなった感じかな…?」

「薄くなったって、、、なに?髪の毛のこと…?」

「そうじゃなくて、、、
前はじゃらじゃらといろいろな物をくっ付けてて、灰汁が強くて、、、。


なんだかその灰汁が取れちゃったって感じかな、、、」

「それって褒めてないじゃん…。 
前が相当ひどかったってことなの…?」


「いえいえ、前は前でそれなりに素敵だったけど、
今のほうが更に良くなって、話しやすくなったということです」


「ふむっ…」

しかしこの時、私はすでに、
自分が肉体的にも変化していることに気が付いていたのです。


そうです、あのフェロモン・ボイスが戻っていたのです。

帰りの新幹線の時間もあったので、
後ろ髪を引かれる気持ちを断ち切って酒宴の席を後にして、
私は会長と連れ立って新大阪の駅まで歩いて行きました。


この時の気持ちは、まるで祭りの後のように淋しいものでした。
そして、やはり私は人と交流するのが好きなんだと実感したのでした。

それを無理して2年間も避けてきたのですから、
声が出なくなって当然だったのかもしれませんよネ…。


しかし声が戻ったことを客観的に確認して欲しくて、
駅のホームから友人に電話をかけました。


「どう? 昔の声に戻ってない…?」

「あぁ〜ほんとだぁ〜。 すっかり戻ってるよ。よかったネ」

「うん」

「やっぱり前田さんが変化の種を運んでくれたんだね」

「うん。 感謝してる…」

と、感動と感謝を胸に秘めて、
わたしは一人淋しく、電車にゆられて高松へ帰るのでした。


『講習会翌日』

いつものように朝が来て、
いつものような日常が始まりました。


同じ時間、同じ空間、そして同じ登場人物のはずなのに、
やはり数日前までとは何処か違ったように感じられるのです。


私以外は何も変わっていないのに、
私の心が(意識が)変わっただけで、こんなにも違う…。

やはり心(気持ちのもちよう)は大事だな、、、。


そんな風に考えながら朝の遠トリを終えて、
いつものように公園散歩に出かけました。


1時間の散歩が終わり、
車で帰宅する途中で携帯が鳴り出しました。


普段なら『ドライブ・モード』に設定して、
運転中は電話を取らないようにしているのですが、
今日はたまたま忘れていたようです。


車を路肩に一時停止して、電話を取りました。

「もしもし玉川さんでしょうか…?」

「はい、そうですが…」

と返事する声は、
昔どおりに重低音のフェロモン・ボイスになっていました。(微笑)


「私○○と申します。
覚えていらっしゃいますでしょうか?」


「・・・・・。すいません、忘れてます…。
以前遠トリを依頼された方でしょうか?」


「いえ、去年の12月に、悩みごとがあって、
友人に玉川さんを紹介されて一度お電話させていただいた者なのですが…。


その時にも依頼はしませんでしたが、
電話で相談に乗っていただいて、
その後随分と気持ちが楽になりましたので…。


図々しいとは思いましたが、
今回も友人に相談すると、
また玉川さんに電話をかけてみれば、、、
と勧められましたので…」


「はぁ〜、そんなことがありましたか。
失礼ですがお名前は?」


「はい、愛媛県に住む○○と申します。
依頼をしていないので、お忘れかと思います。


今回もとりあえずお話だけでも聞いていただきたくて…」

「ふむっ、やっぱり覚えていませんネ。
まぁそれはいいとして、今回はどうしたんですか?」

と、いろいろと日常での悩みを打ち明けてくれました。
そして私で出来るアドバイスをしていたのです。

私は遠トリ専門調整師ですので、
本来は依頼を受けて相談にも乗るのですが…、
これもきっと偶然ではなかったのでしょう…。


車を止めて10分くらい話していると、
その女性が奇妙なことを言い出したのでした。


「玉川さん、やっぱり話を聞いていただいて、
今回も随分と気持ちが楽になりました。


ありがとうございました。

ところで今気が付いたのですが、
玉川さんの声を聞いていると、
さっきから私の胸の真ん中あたりで、


ドーン、ドーンと、
太鼓を叩くような音が響きながら聴こえてくるんですが、


これなんでしょうか…?」

「えっ! 胸で太鼓の音が響いている…」
それを聞いて、私は完全に復活したことを確信しました。

「それはね、昨日大阪でエネルギーを充電してきたので、
今の私はきっとエネルギー状態が絶好調なんだと思うんです。


そのエネルギーの波にあなたの身体が同調しているのかもしれませんネ。
これできっと流れは変わります。

どうですか?悩みは吹き飛んだのではないですか?
どうか心安らかに自然体お過ごしくださいネ。

次に困った事が起きたときは、
そのときこそ遠トリをご依頼ください(笑)」


「はい、随分と胸につかえていた想いが取れたような気がします。
今度悩んだ時は、きっと依頼のお電話をしますから、、。
ありがとうございました」


ここで話は、
昨日のPH大阪講習会の後の『三千円の会』の席に戻りますが、
ある青年が私に話しかけてきたのです。


「玉川さん、体験談を大変楽しく読ませていただきました。

あれを読んで僕は北海道の八木橋さんのところまで行ってきたんですよ。
そして泊めてもらったんです。

その時に、玉川さんの話になって、
そうしたら八木橋さんが


″あぁ〜、きっとその内、タマちゃんに会うんじゃないの、、、″
と言われたんです。

だからこんなにも早く実現するなんて…」

と、そんな話を聞かせてくれたことを思い出しました。

そうかぁ〜、、、
八木橋君にはすでに先を読まれていたのか…(微笑)、


と思いながら、昔W遠トリを一緒にやっていた頃に、
彼が私に話してくれた言葉が頭の中でこだまするのでした。

「玉川さん、元気は他人からしか貰えないんだわ…」

そうだよな…、昨日は大勢の人たちから元気を貰ったもんな…。
そして私も誰かの元気のきっかけになったんだろうなぁ〜。

人はつながりの中で変化し、
気付き、向上していくんだよな、きっと、、、。


それを今日あらためて実感した私でした。

そしてやっぱりエネルギーの世界は、
「協力は強力だな…」などと感心するのでした。(微笑)


 ― おわり… ―




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Last Update : 2006/6/1