2000年1月の本のほらあな


「実況中止」1月16日

著者:西澤保彦、出版社:講談社ノベルズ

事故の後、突如変な能力を授かってしまう。他人の見ている映像が見えてしまうのだ。
しかもその映像というのがストーカー行為や殺人らしい。そんな能力を得た女性の訴え
に動き出す神麻嗣子ら。果たして事件の真相は・・・。やっぱりキャラの面白さはさす
がです。事件そのもの以上かも。しかしあんな女性、身辺に現れないかなー(不純(^^;)。

「念力密室」1月16日

著者:西澤保彦、出版社:講談社ノベルズ

売れないミステリ作家、保科匡緒、匡緒、神麻嗣子らの出会いのいきさつやらも載っている
短編集。保科匡緒の元妻の聡子も出て来て物語もさらに絡み合い広がる。それになんだかこ
のシリーズの未来を暗示するような文章も・・・。それにしても相変わらずの面白さ。もし
かすると長編より好きかも。これを読んでいてふと気づいた事があるんだけど、そういえば
登場人物の名前が変な名前ばかりだ(笑)。平凡なほうが目立ってしまうほど・・・。

「夢幻巡礼」1月16日

著者:西澤保彦、出版社:講談社ノベルズ

シリーズの番外編とも言うべき作品。将来主人公たちの強敵になるであろう殺人鬼にかかわる
事件を描いた作品。その殺人鬼は何を隠そう能解匡緒の部下である奈倉渉。その屈折した人生
や思想から彼は殺人を犯すようになっていく。そして彼にかかわる10年前の事件・・・。こいつ
が最大の強敵になるのか。続きはどうなるんだ?このあとどう展開されていくのかが楽しみっす。

「神界のフィールドワーク」1月16日

著者:鎌田東二、出版社:ちくま学芸文庫

いくらオカルト好きとはいえ、また難解な本を選んでしまった(^^;。近代のオカルト的動きを
網羅して内部生命学としての霊学の展開を試みる作品(これであってるのか?)。というか実はよ
くわかっていなかったりする(^^;。平田篤胤、出口王仁三郎、折口信夫、空海、シュタイナー
ブラバツキー夫人、スウェーデンボルグ、グルジェフなどなど、国学者、民俗学者から近世のオカ
ルト界の巨人と呼ばれた人たちまで多数登場して面白い。一般の人向けなのは言霊と音楽の関係や
語呂合わせと言霊の関係などだろうか?一部自分に酔いしれているような文章がないでもないが、
全体としてはなかなかユニークな発想によって書かれた評論って感じでわしは面白かったす。

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