2001年09月の本のほらあな


「月の影 影の海」上・下 9月24日
著者:小野不由美、出版社:講談社文庫

このファンタジーは面白いです。月の光をくぐりぬけた世界に高校生がたどり着いたとき・・・。この世界は 中国の神仙思想とE・R・バローズの火星シリーズが融合した作品?に思えました。主人公は高校生の陽子。 まー、誰でも同じ状況に置かれれば大同小異、同じ状況に陥るに違いない。しかし別の世界が細かいところまで よく創造されている。ここまで細かいとリアルさがよく出ていいです。

「十二国記 風の海 迷宮の岸」 9月24日
著者:小野不由美、出版社:講談社文庫

主人公は前作と変わって一人?の麒麟の子供。といっても読んでない人には何の事やらわからんか(^^;。 もちろん大きな意味で話は繋がっています。同じ世界の出来事を描いているのだから。それにしてもため息が出るような 作りになっている。話が進むにしたがってどんどん細かくなっていってよいです。話としてもこれ1冊でも充分完結していて 読ませるのはさすがでしょう。

「十二国記 東の海神 西の滄海」 9月24日
著者:小野不由美、出版社:講談社文庫

今度の主人公は雁の国の延王、尚隆と延麒。彼らが出会い、王になり雁の国を復興しようとするまで。うまくまとまっています。 尚隆はこのシリーズ中、最も好きな登場人物の1人。これくらい度量の大きな人物が現実にいるといいなー・・・。ちょと あこがれる。

「十二国記 風の万里 黎明の空」上・下 9月24日
著者:小野不由美、出版社:講談社文庫

これはふたたび主人公が陽子。慶の国の王となった陽子だが、問題山積。さてどうしたものやら・・・という話なんだけど 複数の登場人物それぞれが主人公といってもいいっす。相変わらずメリハリがあって面白いっすね。

「棲家」 9月24日
著者:明野照葉、出版社:ハルキ・ホラー文庫

なかなか不気味に出来ていてリアルでいいっす。スプラッタなシーンはないけど何とも不気味に少しずつ恐怖をあおるところ などちょと「山荘奇談(たたり)」を思い出して面白かった。かなりリアルです。ホラーファンにはお勧め。

「文藝百物語」 9月24日
編者:東雅夫、出版社:角川ホラー文庫

雑誌ダヴィンチに連載していた話で作家たちの対談形式、百物語。その作家は井上雅彦、加門七海、菊地秀行、篠田節子、 霧島ケイ、竹内義和、田中文雄、森真沙子のそうそうたるメンバー。ほとんどの話がそれぞれの体験で人に聞いた話が少ないのがよい。 結界を張ってやるところなんか本格的です。怪談実話好き向け。

「「超」怖い話 彼岸都市」 9月24日
編者:デルモンテ平山、出版社:ハルキ・ホラー文庫

知る人ぞ知る超怖い話シリーズ。一応最終巻らしい。終わってしまうのは怪談好きにはちと残念。ユニークな話が山ほど詰まって いるのに。このシリーズには今でも覚えている怖い話や不思議な話がいっぱい載っています。今回もなかなかの出来でした。

「日々是怪談」 9月24日
著者:工藤美代子、出版社:中公文庫

この人の本は読んだことないけど少なくともこの話は面白い。作者の周辺に起こった怪異をエッセイで記してあるんだけど 作者がおおらかな人なのか?怪異も日常のちょっとした出来事に思えてしまう。実際怪異なんて言い方をするけど 凄く日常的な出来事で誰にでも起こっているのに気のせいですましているだけなのかも・・・。そう思わせた。 そういえばわしもたいていの不思議なことは気のせいか無理に知らん顔してます(^^;。

「天狗風 霊験お初捕物控【2】」 9月29日
著者:宮部みゆき、出版社:講談社文庫

猫がいっぱい登場する。物の怪はもちろん不思議な存在だが、猫たちもかなり不思議である。それにしても 宮部みゆきの時代物は面白い。正直言って今まで読んだ彼女の作品では現代物より時代物のほうが好きである。 なぜなのかは自分でもよくわからないけど。

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