2001年11月の本のほらあな


「呪われた航海」 11月18日
著者:イアン・ローレンス、訳者:三辺律子、出版社:理論社

何気に買って読んでしまった。海洋冒険小説。嵐の中、走る帆船。見張りをしていると明かりが・・・。陸だと思った 船員たちが明かりのほうに向かうが、それはレッカーたちの仕業だった・・・。レッカーとは流れ着いた難破船の物資に よって生活している人たち。法律的には難破船からの物資により生活することは許されていたが、中にはわざと難破にさそう 悪いレッカーたちもいた。ちゅう話を小説化したのです。いやなかなか面白かった。でも少年少女向けです(^^;。

「ジャッキー、巨人を退治する」 11月18日
著者:チャールズ・デ・リント、訳者:森下弓子、出版社:創元推理文庫

帯にはハリー・ポッターの源流などという言葉があったが、わしが買ったのは以前読んだ「リトル・カントリー」が 面白かったから。この作品も面白かったです。失恋したジャッキー(女)が、自棄酒を飲んで長い髪を切り刻んだある夜、 外に散歩に出たとき目撃したのは、暴走族に襲われて消えてしまった小さな男だった。その男が残した赤い帽子をかぶると 不思議、都会の真ん中が妖精の世界に変化する・・・。というわけでいろいろあって巨人を退治することになる(笑)。 題名から見てもわかるとおり、「ジャックと豆の木」が根底にありますが、単純な模倣ではないので楽しめますぜ。

「柳生十兵衛武芸録1 加藤清正の亡霊」 11月18日
著者:鳥羽亮、出版社:幻冬舎文庫

この人の作品に対して、なんだかんだと今までケチをつけていましたが、ついつい買ってしまうのは作者の魔力にはまって しまったせいでせうか?柳生物を書いた時代小説作家は数多くいますが、最初にはまったのは山岡荘八の「柳生三天狗」。 これがめっちゃおもろかったのです。以来、「柳生武芸帖」やら「赤い影法師」やら「魔界転生」やらですっかり毒され? 柳生と聞いただけで読みたくなってしまう癖がある(笑)。しかし柳生だからといって必ず買うわけではないっす。 買うときに冒頭部分は立ち読みするので。つまりこの人の作品って、引き込まれるような出だしがいいんでしょうな。 かえって読もうという気にさせるの(^^;。撃剣シーンはチャンバラっぽくて楽しいっす。

「柳生連也斎 決闘・柳生十兵衛」 11月18日
著者:鳥羽亮、出版社:講談社文庫

続けて柳生物。柳生といっても徳川三代の時代は将軍家の剣術指南役である江戸柳生と尾張大納言義直の剣術指南役の 尾張柳生があります。有名な柳生十兵衛や柳生但馬守宗矩は言わずと知れた江戸柳生、この主人公の連也斎は尾張柳生 です。話すと長くなるので端折りますが(^^;、江戸柳生と尾張柳生の戦いを書いた作品っす。一番のお気に入りのシーン は連也斎の父、兵庫助が息子に指南するところ。ここは絶品です。こういう飄とした感じが好きです。

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