99年10月の本のほらあな


「くだんのはは」10月7日

著者:小松左京、出版社:角川ハルキ文庫

恐ろしくも妖しくも哀しい11編からなる短編集。小松左京氏の20年以上前の作品なんだけど
ちっとも古びてなく、名作ってこういうのはいうんだって気がしました。表題作の「くだんのはは」
ももちろんよかったけど、わしには一連の「女」シリーズと銘打たれた6編がとてもよかった。
古い作品で読み逃している名作は数限りなくあるのでこれからも新旧こだわらずいろんなのを読
んでいきたいとあらためて思ういました。この続編の短編集も出るようなので今から楽しみ(^O^)。

「ディケンズ短編集」10月29日

著者:チャールズ・ディケンズ、訳者:小池滋、石塚裕子、出版社:岩波文庫

いやー、面白かったです。ちょっとした時間潰しにはうってつけでした。作品は超自然的なもの
ミステリアスなもの、異常心理物などの特徴を持ってます。どれもこれも面白く恐ろしい。全部
で11編入ってます。どれも長編?の一部なのか元の本が解説に書かれてたけど中でも読んでみ
たいと思ったのは「ピックウィッククラブ遺文録」。なかなか面白そうな話が載ってるようです。
実を言うとディケンズって今まで読んだことなかったんだけど、かなり興味をそそられました。

「不思議な猫たち」10月29日

編者:ダン&ドゾワ、訳者:深町真理子他、出版社:扶桑社ミステリー文庫

前回の「魔法の猫」の続編ともいうべきアンソロジー。したがって編者も同じ。作者の名前で
わしも知っていたのはアイザック・アシモフ、フリッツ・ライバー、タニス・リー、リリアン・
ジャクスン・ブラウンなど。このアンソロジーはとてもユニークですね。猫のアンソロジーとは
いっても虎やら豹やらピューマやらいろいろな猫科の猛獣が登場します。猫好きだけでなく小説
好きなら誰にでも勧められると思う。でもちょっと癖があるかもしれんから本読みじゃないと辛いか?

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