98年9月の映画のほらあな


「ナイスガイ」、’97香港 9月1日

監督:サモ・ハン・キンポー、出演:ジャッキー・チェン

おなじみジャッキー・チェンのコミカルなカンフーアクションもの。
料理番組の人気ホストのジャッキー。ギャングの麻薬取引を盗み撮りした女性。ある日追われる彼女を
救うが、それが元でギャング達にねらわれる羽目に。。。見所はやはりカンフーアクションですが、
アクション度はちょっと弱め。コメディの度合いが強い。この映画は考えちゃだめなんです。
ただただ単純に何も考えず楽しみましょう。考えるとあらが気になって感情移入出来なくなる。
監督でカンフースターでもあるぶーちゃんのサモ・ハン・キンポーがコミカルなちょい役で
出演しています。そこもチェックチェック(笑)。

「秘密殺人計画書」、’63米 9月3日

監督:ジョン・ヒューストン、出演:ジョージ・C・スコット、etc

原題を「The List of Adrian Messenger」という。これはかなり重要な意味を持つ。。。
この映画は正直言うとほとんどまったくストーリーを書かないほうがいいのではないか?
と思われるような凝ったつくりの名画です。まだ観てなくてこれから観る人は幸せだといって
しまいましょう。映画ファンはもちろん、本格ミステリーファンをも楽しませる逸品です。
少しもネタバレせずに内容を書くのは困難なので、原題通りメッセンジャーという作家が依頼する
調査内容のリストが関わるということだけ伝えます。映画ファンは(特に古い映画ファンは)
最後ににやりと笑ってしまうかもしれません。とにかく観てください。うー、名画に出会えて
至福なぼくなのであった。。。。。。

「スクリーマーズ」、’9?米 9月4日

監督:Chrstian・Duguay(クリスチャン・ダグウェイ?)、出演:ピーター・ウェラー、ジェニファー・ルービン

「ブレードランナー」の原作者でも有名なSF作家P・K・ディックの「SECOND VARIETY」
(邦題は知らない(^^;)を映画化した作品。原作は読んでないので比較は出来ないが
映画のほうはなかなかです。舞台は西暦2078年惑星シリウスの鉱山地帯、新経済統合社
NEB(ネブ)が20年前惑星シリウスで代替エネルギーのベリニウムを発見する。だが
採鉱のとき致死量の放射線が発生。科学者と労働者の連合は採鉱中止を求めるが、NEBは
武力で対抗、地球では冷戦が続いたが、シリウスでは激しい攻防が繰り広げられる。それから
10年後、連合がシリウスに送り付けてきた兵器が新たな恐怖を生む。その兵器とは。。。
前置きは長いけど(笑)、実はこの兵器がスクリーマーズであり、それがどんな物かが大きく
関わります。戦いはいつしか人間対スクリーマーズとなる。。。こいつがなかなかおぞましい。
しかも、ああ、これ以上はいえない(笑)。この映画、戦争の悲惨さも訴えているような気もしました。

「大英雄」、’93香港 9月6日

監督(導演):劉鎮偉(ジェフ・ラウ)、原作:金庸、出演:トニー・レオン、レオン・カーウァイ
ジャッキー・チュン、ジョイ・ウォン、マギー・チャン、レスリー・チャン

金庸原作の「射?英雄伝」の映画化。(?の文字はわからん)コメディー武侠小説とでも言おうか?
物語はかなり複雑に入り組んでいる。最初は王印を狙う悪のトニー・レオンがそれを持って師匠の
元に逃げる第3王女ブリジット・リンを追うのであるが、いつのまにかそのことは忘れられている(^^;。
そのほか仙人を志すレオン・カーウァイ、占い師マギー・チャン、王女の護衛をするレスリー・チャン、
それにやきもちを焼くジョイ・ウォン、ジョイ・ウォンの従兄弟のジャッキー・チュン。。。など
香港映画界のそうそうたるメンバーが登場する。一人一人がむちゃくちゃな役柄で久々に大笑いしました。
女装したり、中途半端な術をかけたり、しかしそれでも戦いのシーンはそれなりに迫力がありました。
コミカルなハッピーエンドまで笑えること請け合います。。。たぶん(^^;。

「ブレード 刀」、’95香港 9月13日

監督(導演):ツイ・ハーク、出演:ウィン・ツァオ、シャ・シンシン
ソニー・スー、チャン・ホー

ちょっとハードボイルドな中国の痛快アクション。ちょっと今までのツイ・ハークとは一味違う。
中国の刀工のテンゴン、ある日自分の父が盗賊に殺されたことを知り復讐を誓う。ところが横暴な
猟師たちとの争いにより片腕を失ってしまい、行方知れずとなる。生きていることを信じてそれを
追う刀工の師の娘と弟子。。。片手を失ったテンゴンはいつしか剣技を身につける。復讐のために。。。
ちょっと暗さの漂うシリアスなアクション。中国の剣術がここまで主役となった作品は珍しい。
特にラストの復讐シーンの闘いは壮絶であり、スピーディで見ごたえあります。かなりお勧めです。
知らない俳優ばかり出てたけどみんなよかった。特に主役と言っていいテンゴン役のウィン・ツァオ、
これからどしどし映画に出てほしいもんです。きっといいアクションスターになると思うなあ。

「美女と液体人間」、’58日 9月21日

監督:本多猪四郎、原作:海上日出男、出演:佐原健二、白川由美、平田昭彦、小沢栄太郎

あー、面白かった。ゴジラなど怪獣映画で有名な東宝作品の怪奇スリラー。当時はまだ原水爆実験が
公然と行われていた時代。南太平洋での水爆実験ため第二竜神丸が消息を絶つのが事件の発端?
その後、東京で次々に怪事件が起こる。水爆実験のため誕生したと思われる液体人間が人間を襲うのだ。
題名の美女というのは白川由美が演じている。最近もTVなどで見かけるが、当時は随分色っぽい。
でもあんまり意味はないような気がした。。。懐かしいのは当時の街並みや風俗、車など。昔のオート
三輪は涙物でした。そして麻薬密売事件も絡む。その悪漢のセリフ、「トランクいっぱいの5000円
札が手に入るぜ。」くー、笑える。そういう時代だったんだとあらためて思いました。最後にはウルトラQ
や怪奇大作戦のごとくナレーションが入る。たのしく怪奇なしかし大人の映画でした。だって酒場とかで
肉感的なダンサーなんかが踊ってるんだもーん。(ちょっと日活映画風)同世代の人は楽しめるかも。。。

「カンフー・カルト・マスター魔教教主」、’?香港 9月29日

監督:バリー・ウォン、原作:金庸、出演:リー・リンチェイ、サモ・ハン・キンポー

ふたたび金庸原作のカンフーアクション映画。その昔の剣術の達人が宝剣を手に入れ、その剣より
2本の刀を作り出す。そして彼らが編み出した武術をその剣に隠した。その二振りの刀を巡っての
争いが起こる。原題が「倚天屠龍記之魔教教主」。倚天(きてん)と屠龍(とりゅう)とはそれぞれ
刀の名前である。あらそいはやがて少林寺派とイスラムの一派の二大勢力の争いに発展する。。。
やっぱり面白いのはリー・リンチェイのカンフーかな。カンフー物って細かいストーリーはどうでも
いい。面白いカンフー対決シーンがあれば満足です。前半めちゃくちゃ弱かったリー・リンチェイが
秘術を手に入れて後半めちゃくちゃ強くなる。特殊効果だけど身体から煙が出るほどの対決シーンは
めちゃめちゃかっこよかったです。ぷっつりと尻切れとんぼに終わったけど誰か続き作らないものか。

一つ前に戻ります。


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