私の造った漆器 製造工程解説1−1




象谷塗り 渕摺漆 (ぞうこくぬり ふち すりうるし)

国の伝統工芸品である 香川漆器の代表的な伝統技法のひとつ 象谷塗り を用いて、ハデさはないが、落ち着きのある渋味を黒漆をベ−スにして仕上げてみました。陶器などの他種類の器と組み合わせた時、良き 引き立て役 になるように工夫してみました。ハデな色使いは、あえてせずに存在感をどれだけ表現できるかに重点を置いて企画・制作しました。黒漆と木目がベ−スのモノト−ン仕上げだけに、作品が単調にならないようにするのに大変苦労しました。


RIM00022.1.JPG1日目〜 栃の樹をくりぬいた白木地(木型にくりぬいて、まだ塗りを入れていない状態を しらきぢ と呼びます。)生の漆だけを使い塗り込んで行きます。(生の漆は、薄い茶色をしています。生漆 と書いて きうるし と呼び、漆器を造る上での基礎漆となります。)これにより木固めを行います。家を建てる場合に例えると、土台造りにあたります。単純な作業ですが、これから行う全ての工程の基となる、たいへん重要な作業です。




RIM00023.1.JPG3日目〜 ロクロを使い木地を研ぎつけていきます。この作業により、表面をなめらかにすると同時に、次の塗りとの接着具合を良くする効果もあります。漆器を造る場合の研ぎには、耐水研ぎペ−パ−を使った水研ぎを多用します。何回も塗り重ねる場合などには、塗りと塗りの工程の間に、この水研ぎの工程が入ります。例えば5回塗り重ねる場合には、水研ぎが塗りと塗りの間に4回入ります。この水研ぎに使う 耐水ペ−パ−は、工程が進むにつれて 表面が粗いペ−パ−から細かいペ−パ−へと使い分けて行きます。(耐水ペ−パ−の無い時代には、を使って水研ぎを行っていました。今でも一部の工程で、この昔ながらの炭研ぎを行うことがあります。)




RIM00024.1.JPG4日目〜 ふたたび生漆だけを使い数回塗り重ねを行います。先程も説明したように、塗りと塗りの間には 水研ぎの工程が入ります。漆は1回塗ると1日は乾きません。つまり5回塗り重ねる場合は最低5日以上の日数を必要とします。また、塗りを入れた後は、その表面が しっかりと乾いてから次の工程へ進むことが、重要なポイントとなります。時間が許されるものなら、1回塗りを入れた後には数日間かけて、しっかりと乾かせてから次の工程へ進めば、より堅牢な仕上がりになるのです。    次のペ−ジへつづく・・・・


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