マリンの母子手帳1

〜交配から妊娠前期〜


マリンの交配を決めるまで

マリンが我が家に来た時は交配は考えていませんでした。
この子と幸せに暮らせればそれで十分。
だけど、うちは共働き家庭、留守番の長いマリンはいつも日中つまらなさそうにしています。
毎朝別れが辛くて、毎夕泣き出しそうな喜び方で私たちを迎えてくれるマリン。うるうる〜。
マリンに相棒を飼ってやりたいっっ。
また、私たちの可愛い娘の血統を残したい。マリンの血を絶やしたくない!!
山田家始まって以来、はじめての命の誕生をぜひ!!!
そんな気持ちが、親ばかド素人の私たちに交配を決意させたのでした。でも、後悔はないぞ!


予想外に早く来たヒート
('98.06.05)

前のヒートから計算するとだいたい、6月末ぐらいにヒートが来るはずだったので、
びっくりのマリンのヒート!
考えてみれば、早まったり遅れたりするのは人間も同じ。ああ、何故予測出来なかったんだぁ?
しかも、この段階ではまだお相手の候補が決まってませんでした。
とりあえず、マリンのブリーダーさんが紹介してくれた人からオスの写真をもらい、その後
見に行き、その子が気に入れば決める。ダメなら他を当たる。
そんな気持ちでいたので、もう、とんでもなく焦ることになってしまいました。
ああ〜〜!もっと早く決めてりゃーよかったぁ!!
     


第1回お見合いの失敗
('98.06.13)

結局、日が迫っているので、写真の到着を待たずブリーダーさんが紹介してくれたお相手とお見合いを
させることになりました。
お相手の子とは仲介してくれる徳島市内のペットショップで待ち合わせ。日時は先方の都合で奇しくも鳴門オフ会の当日。
おかげでオフ会を早退して、先方に出向く事になりました。(鳴門オフのみんな。途中で抜けてごめん!)
ペットショップはわかりにくいところにあるって聞いていたので、注意して行きましたが、なーんだ。
すぐわかったよ。だって、コーギーの置物が店の前に置いてある・・・って生きてるよぉこいつ!!!
なんと、店頭でぼーっとお座りしていたのがお相手のミッキー君でした。微動だにしないので、置物かと
思っちゃったよ。びっくり。
レッドホワイト。足が太い〜短い〜。おお、ひげは伸びてるが、可愛い顔だぁ!そして、性格が温厚〜。
居合わせた店長さんがマリンをチェックして「ああ、この子の状態なら今からでも大丈夫だよ。」と言ってくれました。それなら、って事で一度後ろからのせてみようとしたのですが・・・。

がうがうがうがうがうーーーーーーー!!!!!

激しく牙をむき威嚇するマリン。リードを放せばミッキー君の喉元めがけてあわや「がぶっ」の大騒ぎ!
何度か3人がかりで支えてのせようと試みましたが、とんでもない!
人間3人を吹っ飛ばし、ミッキー君をやっつけ、勝ち誇るマリン・・・ありゃりゃーーー。
結局、本日のお見合いは時期早急すぎて失敗です。ミッキー君はあえなく退場。マリンはぷんぷん怒りながら徳島県を後にしたのでした。
   


第2回お見合いの成功
('98.06.18)

前回のお見合いが失敗に終わり、次はお正月のヒートかぁーーと嘆いていると先方からTELあり。
前回は早すぎたので、もう一度トライしましょうと言ってくれました。やったー!
6月16日(火)動物病院で排卵チェック!「排卵近いよ。これはもう、3日以内にかけないとダメだね。」
だって〜。きゃー!ピーンチ!仕事が絶対休めないぃぃぃぃ。
事情を話すとこれまたラッキーなことにミッキー君が高松に来てくれるって!わーーーい!!!

そしてミッキー君とマリンは結ばれたのですぅ。その様子はこちら。(←クリック)

時期が来るとオスを受け入れるようになるとアドバイスしてくれた人たちの言うとおり、今度はがうがうせずに済みました。最初から最後まで仲良しでよかった〜。


13日目:突然の出血
('98.07.01)

ごはん:フード(サイエンスメンテナンス小粒)1合カップx2/1日、カルシウム剤大さじ1
散歩:朝40分、夜40分
体重:12.5kg     

交配後は特に以前と変わらず、普通にごはん、普通に散歩。段差は越えさせない、地熱のある時間は外に出さないようには気をつけていましたが、他は全く普通にしました。
交配後13日目、マリンがしきりに性器を舐めるのでどうしたのかと思って見てみると、性器周りの毛に茶色の液体が・・・さらに奥の方まで見てみると黒っぽく粘りけのある液体がドロドロッと出てきました。
え?!何これ!!・・・もし、人間と同じなら、これは奥の方で出血してる古い血に違いない!
大変〜!〜!〜!病気!?交配でばい菌が入ったのかも!?それとも・・・初期流産!?
悪い予想ばかり、どんどん膨らみます。ぎゃーーー。仕事が手につか〜〜〜ん!!!
速攻で仕事を切り上げ、病院へ!先生の判断やいかに!?
「今は時期が早すぎて妊娠の確認ができません。出血は敏感な子には時々起きるので様子を見て下さい。病気ではなさそうだし、妊娠による出血ならすぐ止まります。長く続くようならもう一度診断しましょう。妊娠の確認は3週間目に来てください。」
ひとまず、病気ではない・・・で安心。でも妊娠かどうかはまだ判りません。
不安な気持ちを持ったまま、10日の判定日を待ちわびる山田一家なのでした。


22日目:妊娠の確認
('98.07.10)

ごはん:フード(サイエンスメンテナンス小粒)食べず、カルシウム剤大さじ1
     パンとチーズは与えるとほしがる。それ以外は一切食べなくなる。
散歩:朝40分、夜40分、深夜10分
体重:12.5kg     

今日は待ちに待った妊娠の確認日。
マリンを診察台にのせるときの手がなんだか震えてしまいました。ひぇー。神様〜。お願いよぉぉ。
この3〜4日前からフードを食べなくなっていたので、もしかしたらつわりかも・・・と淡い期待を寄せながら。
まだ、超音波やレントゲン検査をするには早いので、検査は触診、聴診になります。
先生は真剣な眼差しであっち押し、こっち押し、たたいてみたり摘んでみたり、ひっくり返してみたり。
結構長い間「う〜ん」と唸りながらもみもみしておりました。その間の気が気でないこと!どきどき。
やがて、先生はマリンをお座りさせて、私の方に向き、「妊娠していますね。」だって!やったーー!!!
思わず「何頭ですか?」って愚問して「あつかましいなぁ〜」なんて笑われちゃったのだ。
奥さんの妊娠を知った夫がよく「男か?女か?」って聞くあの気持ち、なんだかわかっちゃったな。
後で知る事になるのだけど、先生はこのとき既にアバウト何頭かは確認しています。
でも、このあとお腹の中で淘汰されちゃう場合もあるので、迂闊に頭数は告げないらしいのです。
何はともあれ、妊娠していて良かったーーーーっ!うれしーーーっ!
マリン良くやったぞ!これで我が家も安泰だ!


3週間目〜:はじめてのつわり

喜びもつかの間、山田一家、早くも次の問題にぶち当たっています。
それは、つわり・・・。
なんと、3週目に入り、急にフードを食べなくなったマリン。すでに10日ほど、ろくな食事を取りません。
欲しがるのは大好物のフランスパンとチーズだけ。小好物の煮干し、キュウリ、中好物の鶏卵等ではもう
食欲をそそることはできません。さらに、大好物をフードに混ぜてもきれいにより分けてフードだけ残すので混ぜ込み作戦は必ず失敗します。
そして・・・ついにフランスパンもだんだんその効力を失おうとしています。
これは変だ!絶対変!マリンがフランスパンを食べないなんて絶対おかしい!
またしても病院へ行く事を決意する山田一家であった。


26日目:つわりの相談
('98.07.14)

ごはん:フード(サイエンスメンテナンス小粒)食べず、カルシウム剤大さじ1
     鶏ササミ1房x2/1日。チーズは与えると食べる。
散歩:朝30分、夜40分、深夜10分
体重:12.0kg     

3週目から続く「つわり」らしい拒食症はいまだ続行中。
あまり心配だったもので、またしても病院へ相談に行ってしまいました。
わかっていたけど、病名は「つわり」。治療法は放っておくこと・・・です。
マリンさん、ここのところの拒食症ですっかり毛艶が悪くなったように思います。体重も500g減っちゃったし。
先生が触診中にしきりと首をかしげています。・・・もしや何か大変な事が?
助手さんから聞いた話、何でも、この時期が一番自然流産しやすいのだとか、育たない子どもは母体に吸収されて跡形もなく消えちゃうのだそうです。
・・・まさか子どもが居なくなっちゃったんじゃないでしょうねぇ!
「大丈夫、ちゃんといますよ。数はどうかな?手前2個は確実。奥の方は確認できないからね。出産予定日の1週間前に正確な数を確認しましょう。」だって。
今はクルミよりもちょっと小さいくらいのマリンの赤ちゃん。待ち遠しい〜。待ち遠しすぎる〜。

つわりについては、先生にどうしても心配ならと少量のササミと下痢しない分量の無脂肪牛乳を混ぜて与えてみるように言われました。あ、食べた!ちょっとだけ食べました。ちょっとだけだけど・・・。


29日目:早朝の大事件!('98.07.17)

ごはん:鶏ササミ1房/1日、ゆで卵黄身のみ1個分/1日、牛乳大さじ2〜3/1日。
散歩:朝30分、夜40分
体重:12.0kg     

今朝、とんでもない出来事が起こりました。
早朝4時頃、「どすん!」という音とともに、マリンのかん高い悲鳴!キャインキャインキャイン!!
何!!??
飛び起きるとベッドの下で横向きに倒れてるマリン。痙攣してる!ま、まさか落ちたのか!?
いつも親子3人川の字で寝てる私たち。マリンはたいてい真ん中か、クッションの置いてある側に
寝ていて、「落ちることはない」とすっかりタカをくくっていたのですが、甘かった・・・。
今朝は床側でぱったり倒れているのです。
よく見ると、おしっこもお漏らししていました。その場で腰抜け状態になって全然動けないマリン!
い、いかん、動揺している場合ではない。落ち着け、落ち着けよぉ〜。
まずは怪我をしていないかどうかだ!
悲鳴も痙攣もすぐにおさまったので、ゆっくり立たせてみました。起きあがれる。自分の足で立てるようだ。足は大丈夫。痛がっていない。体を触ってみる。痛がらない。鼻は濡れている、目も澄んでいる。
手を離すと、自分で歩き始めた。足の送りも不自然さはない。どうやら、マリン本犬は大丈夫のようだ。
前に拒食、貧血でめまいを起こして倒れた事のあるマリン。また貧血で、倒れるように落ちたのだろうか?
とにかく、あとは、病院で診てもらうしかありません・・・。

病院が開く頃にはすっかり元気になっていたマリン。何事もなかったかのようにけろっとしています。
元気だけど油断はできません。何といっても、妊婦ですから・・・。
幸い病院はすいていてすぐ診てもらえました。
まずは採血、そして、検温。触診と続きます。触診ではお腹やおしりを念入りに、調べてくれました。
骨に異常はないみたい、でもおしりの肉をぎゅーっと強く押すと痛がります。
そして、聴診・・・お腹のクルミくらいの赤ちゃんは大丈夫なのか?ひゃーーーっ。どきどき。
触っては音を聞き、また触っては音を聞き、を繰り返す先生。どうなってるのっ!!??早く教えて!!
やがて採血の結果も出て、ようやく先生がこう言いました。
「はい。大丈夫ですよー。腰のあたり軽い打撲ね。運動させても全然大丈夫。貧血もしてないしね。」
「じゃあ、お腹の赤ちゃんは?」
「大丈夫です。よかったね。」

よかったーーーーーーーーっっっっっ!

つい、うるうるになってしまった安堵のパパ&ママ。ああ、ホントによかった〜。
マリンさん打ち所がよくて、本当にラッキーでした。腰抜けになっていたのも、失禁も、落ちたショックによる一時的な物でその後に響くことはないそうです。
しかし、パパ&ママ、大反省です。マリンちゃんごめんね。
どんなところにも「万が一」があるって知りました。ここは大丈夫と思っても「絶対」なんて事ないって判りました。階段や玄関の段差にあれだけ気をつけていたのに・・・馬鹿だ〜。

山田夫婦、結婚以来9年間慣れ親しんできたベッドを解体。
低いところで今日からまた、親子3人川の字で寝るのでした。