東京オリンピックのマラソンが札幌で開催?

〜 直前での無茶苦茶な変更 〜



東京オリンピックのマラソン開催場所が、突然、札幌変更となった
開催直前でのあまりに突然な変更に開いた口がふさがらない

国際オリンピック委員会(IOCは、今回の突然の変更の理由として「東京の夏は暑いから」なんていう当たり前過ぎて呆れて物も言えない理由を挙げている。「何を今さら」ってのが1億3千万の国民の率直な感想だろう。

東京の夏が暑いことなんて最初から分かり切っている。誰だって分かり切っている。それなのに、バカみたいに8月の開催にこだわってきたのはIOC自身だ。
私が子供の時に開催された1964年の東京オリンピックは、10月に開催された。スポーツには最も適した季節だ。
それなのに、10月になるとアメリカのアメリカンフットボールやヨーロッパのサッカーなど、他に人気のあるスポーツがいっぱい開催されるようになるので、IOCは他にあんまりスポーツが開催されない8月の開催にこだわったのだ。その方がテレビ放映料をたくさんふんだくれるからだ。
そもそも7月に他のスポーツがあんまり開催されないのは、暑いからだ。他のスポーツが嫌がる暑い夏にわざわざオリンピックを開催するのは、金儲けのためだ。商業主義に骨の髄まで毒されたIOCが金を儲けるために暑い夏に開催するのだ
だから東京が暑いのは承知の上だ。それでも開催を決定したのは、金儲けのためだ

それを、開催直前の今になって、突然東京の夏は暑いから札幌にしよう」なんて平気でいけしゃあしゃあと口にするIOCの厚顔無恥さには怒りがこみ上げてくる

(石材店)「もともと幹事長は東京オリンピックには否定的だったでしょ?」
(幹事長)「はいな。なんで今さら東京で開催するんだ、という根源的な理由から否定的だったのよ」


なので、最初からマラソンは北海道で開催する、とか決まっていれば、それはそれで何の文句も無い。
私が問題視しているのは、開催直前でのちゃぶ台返しを平気でやるIOCの態度だ。

オリンピックは建前としては国ではなく開催都市が主体で開催する。そのため東京は莫大な税金を投入している。まあ、東京は金持ちなので、それくらいは平気かも知れないが、今回の突然の変更は、事前に東京への相談は無かったようだ。これは非常におかしなことだ。IOCが何でも好き勝手に変えて良いはずがない。それなら東京は怒って「じゃあ、もう開催しない」とケツをまくれば面白いのに。

私の大嫌いな小池百合子東京都知事の「涼しい所というんだったら北方領土でやったらどうですか」という皮肉も、今回は共感できる。
札幌でやったって、8月は暑い。私は青森に数年間住んでいたが、青森だって7月のマラソンは暑くて、もう大変だった。札幌だって似たようなものだ。日本でやる限り、どこへ逃げたって、8月は暑い
それに、マラソンが駄目ならサッカーだって暑い中でやるのは大変だ。他にも暑い中ではやりたくない競技がたくさんありそうだ

そして、一番問題なのは、暑い東京で開催する事を前提に、夏にMGCを開催して日本のマラソン代表選手を選んだことだ。MGCは8月ではなくて9月の開催だったが、やはり暑かった。敢えて暑い夏に開催したのは東京オリンピックのマラソンが暑い8月に開催されるから、暑さに強い選手を見極めるためだ
優勝した中村匠吾選手は、まさに暑さに対応した選手であり、暑ければ暑いほど彼が勝てる可能性が高くなる。それなのに、あんまり暑くない中での開催となれば、彼の優位性は失われてしまう
暑くない中での開催なら、前日本記録保持者の設楽悠太を代表にすべきだ。あるいはMGCをもう一回やり直すべきだ。それくらいの大事件だと思う。

(2019.10.25)



〜おしまい〜





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