ドーナツ窒息死逆転無罪判決

〜 検察の暴走を許すな! 〜



7年前、長野県の特別養護老人ホーム入所者の85歳の高齢女性にドーナツを与えて窒息死させたとして業務上過失致死の罪に問われていた准看護師の女性の控訴審判決が東京高裁であり、有罪だった一審の判決が破棄され無罪となった

事件は、准看護師の女性が介護職員からおやつの配膳の手伝いを頼まれ、食堂で高齢女性にドーナツを提供したが、高齢女性は食べた後に一時心肺停止になり、1ヵ月後に低酸素脳症で死亡したというものだ。
これについて施設側と高齢女性の遺族の間では示談が成立したが、検察は准看護師を業務上過失致死の罪で起訴したのだ。
そして、一審の長野地裁松本支部は、施設が事故の6日前に高齢女性のおやつを固形物からゼリー状のものに変えたのに、それを記録した資料の確認を准看護師が怠った過失により、女性が窒息死したと認定して有罪とした。

これに対し、今回の高裁判決は、この資料について、看護師が全ての内容を把握する必要はないと指摘し、准看護師は介護職員からおやつの内容変更を伝えられておらず、高齢女性が事故の1週間前までドーナツやまんじゅうを食べても窒息などの事態は起きていなかったから、「ドーナツを食べて被害者が窒息する危険性は低く、死亡することを予見できる可能性も相当に低かった。刑法上の注意義務に反するとはいえない」とした。

さらに「おやつなどの間食を含めて食事の提供は、人の健康や身体活動を維持するためだけでなく、精神的な満足感や安らぎを得るために重要であり、窒息の危険性を否定しきれないからといって食事の提供が禁じられるものではない」とも言及した。
つまり、仮にドーナツなんかを食べたら窒息する可能性がゼロではなかったとしても、だからと言って一律に禁止する必要はないって事だ。
当たり前だ。日本中で毎年多くの高齢者が餅を喉に詰まらせて死亡しているが、だからと言って餅を食べるのを禁止させる事はできない。
それに、今回の高齢女性のおやつは6日前にゼリー状のものに変えられていたが、ゼリーだって喉に詰まらせて危険だから子供に与えるのは禁止だって騒いでたじゃないか。ドーナツとゼリーに大きな違いがあるとは思えない。

リスクがゼロでないと何でもかんでも禁止するというのは、新型コロナウイルスの新規患者数をゼロにしようなんていう狂信的な妄想に取り憑かれた医療関係者と同じく、明らかに偏執狂的な狂った考え方だ。
あらゆるリスクをゼロにするのなら自動車の運転は全面禁止、飛行機に乗るのも全面禁止、飲酒も全面禁止、登山も水泳もスポーツも全て禁止だ。
一体何のために生きているんだ、って事態になるぞ。

高齢者は誤嚥する事が多く、介護施設では誤嚥などの食事トラブルは珍しくない。
死亡した高齢女性は、入所前の71歳の時にアルツハイマー型認知症と診断され、80歳の時には自宅の2階の窓から転落して外傷性くも膜下出血などを負ったこともあったという。いつでも誤嚥する可能性がある状態だったと言えよう。
こんな事で介護側の個人の刑事責任が問われたりしたら介護の現場はもたない。そのため介護業界からは検察の対応に対して批判の声が上がり、無罪を求める約73万筆の署名が裁判所に提出されていた。

一体、検察は何を考えているんだろう?何が目的なんだろう?
新型コロナウイルスの新規患者数をゼロにしようなんていう狂信的な妄想に取り憑かれた医療関係者と同じく、頭がおかしい連中なんだろうか?
もちろん犯罪は厳しく暴かなければならない。しかし、今回の事件に犯罪性は無い。それなのに何が目的で起訴したんだろう?
全く理解できない。他にやる事が無くてヒマだったのだろうか?検察のヒマ潰しで善良な市民が犯罪者に仕立て上げられたりしたら、ロシアや中国と同じ無法独裁国家と同じになるぞ。
前回はなぜ警察はキチガイみたいに必死になって安楽死を阻止しようとするのかという疑問を呈したが、警察や検察の独善性は厳しく糾弾しなければならない。

(2020.8.1)



〜おしまい〜





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