ウクライナ支援に対するハンガリーの妨害

〜 困った問題児 〜



悪の大帝国ロシアウクライナ軍事侵略して以来、3年目に突入しようとしている
当初、圧倒的に劣勢と見られたウクライナがここまで持ちこたえているのは、もちろん欧米の強力な支援があってこそだ。

ただ、昨年開始されたロシアに対するウクライナの反転攻勢は苦戦が続き、冬の始まりと共に停止してしまった。
このままではロシアが砲弾の数でウクライナに勝り、そのまま勝利するのではないかと懸念され始めている。なので、欧米の継続的な支援は死活問題だ。

これは、なにもウクライナだけにとっての死活問題ではない。世界の民主主義にとっての死活問題だ
このまま悪の大帝国ロシアがウクライナに勝利してしまえば、悪の独裁国家により世界が支配されてしまうだろう。
もう1つの悪の大帝国中国も台湾を軍事侵略し、民主主義を徹底的に踏みにじってしまうだろう。
民主主義を守るためには、世界中の民主主義国家が一致団結してロシアを徹底的に粉砕しなければならない

ところがその中で、西側のウクライナ支援の最大の障害になっているのがハンガリーだ。
ハンガリーのオルバン首相はウクライナのEU加盟交渉に待ったをかけ、支援策の協議を遅らせ、打倒ロシアを掲げるウクライナを妨害し続けてきた

そして、今またEUのウクライナに対する支援予算案をめぐり反対の姿勢を続けている
EUは4年間で最大500億ユーロ(約8兆円)に上るウクライナ支援の予算案を昨年12月の定例首脳会議で協議した。
これを承認するには全会一致の賛成が必要だったが、ロシアの手先となったオルバンが反対し、持ち越しになっているのだ。

こんなロシアの手先となった問題児のハンガリーはEUから追放しちゃえって思うが、EUから追放するのは制度的に不可能だ
その代わりに、EUがハンガリーへの補助金などを停止する可能性が出てきている。
EU理事会が、ハンガリーがウクライナ支援予算を認めない非建設的な振る舞いを続ければ、補助金などEUからの一切の資金を止めるべきだとする文書をまとめたとの事だ。

従来からEUとハンガリーの関係はギクシャクしていた
EUの条約の根幹をなす価値観、すなわち法の統治という要件にハンガリーが違反しているため、EU本部がハンガリーへの予算拠出を留保したりしてきたからだ。
オルバンは強権的に国民を抑圧しているから当然の措置なんだけど、このようなEUの対応に反発しているのは間違いない。

また同時に、オルバンはプーチンと親しいため、ウクライナ支援に反対しているのは明らかだ。
ハンガリーもかつてはハンガリー動乱に象徴されるようにロシアから徹底的に抑圧された国なのに、そういう悲惨な歴史を忘れたかのようなオルバンの行動は理解しにくい。
恐らく、オルバンはハンガリー動乱でロシアの手先となって人民を徹底的に弾圧した側の流れをくむ人間なんだろう。

オルバンは、EUだけでなくNATOにおいても、ウクライナだけでなくフィンランドとスウェーデンの加盟申請に反対していた
スカンジナビア諸国にまでNATOが拡大すれば、ロシアが怒るだろうからとの配慮だ。
最終的にはオルバンが折れ、フィンランドはNATOに加わったが、スウェーデンの加盟に関しては、ずうっと強固に反対し続けていたトルコでさえ承認したにもかかわらず、ハンガリーはまだ保留している。
トルコもハンガリーと同様にロシアに擦り寄るNATOの問題児だが、EUには加盟させてもらえていないので、被害はまだ小さい。

オルバンとしては、EUの最優先事項であるウクライナ支援を妨害する事により、引き換えとして他の分野で譲歩を引き出そうとしているという側面も見逃せない。
これまでもハンガリーは何かにつけてEU本部と何度も瀬戸際交渉を繰り広げてきた。そして、何度も譲歩を引き出したり、あるいは都合のいいように取り決めを回避したりしてきた。
それにしても、卑劣な問題児である事は間違いない。

(石材店)「幹事長はハンガリーびいきじゃなかったですか?」
(幹事長)「それは反LGBTの件かな?」


確かにLGBT教育を禁止にするなど、道徳面ではハンガリーは色キチガイのEUの方針に反する素晴らしい政策を行っている。
また私は2015年にハンガリーに行ったことがある。とても美しい良い国だった。
ただし、それはあくまでも観光に行くには良い国というだけで、住むとしたら色々と問題のある国だ。

このEUの問題児ハンガリーが、なんと今年の後半にEUの議長国となる
EU議長国は6ヵ月ごとの輪番制で加盟国が務め、ハンガリーの任期は今年の7〜12月の予定だ。
議長国は、加盟国の閣僚で構成される理事会の議事進行や非公式会合の開催などを担うので、悪影響は大きい。
ハンガリーのEU議長国就任に対しては、反対する決議が賛成多数で採択されている。ただし、この決議に法的拘束力はないので、オルバンはへっちゃらだろう。

今年はアメリカの大統領選挙もあり、もしも頭のネジが狂ったトランポが当選でもしたら、西側諸国のウクライナ支援は崩壊し、悪の大帝国ロシアが世界中を跋扈するようになるだろう。
そんな悲惨な状況はなんとしても避けたいぞ。

(2024.1.31)



〜おしまい〜





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