富士山麓オーム鳴く

〜 末期的な学校教育 〜



前回、子供が本を読まない事について書いたけど、例によって頭の悪い文部官僚どもの日本人総バカ計画の陰謀によるものなんだろうと思ったけど、もしかしたら個々人の性格の問題かもしれないなあ、なんて思ったりもした。
でも、今回は絶対に文部省の陰謀だ。

何を言ってるかと言えば、先日、テレビのお笑い番組を高校生の娘と一緒に見ていた時のこと。漫才師がしゃべるネタの中に「フジサンロクオームナク」って言葉が出てきた。言うまでもなく、これはルート5のことだ。
誰だって、ルートの覚え方くらいは中学校で習ったはずだ。
  √2=1.41421356=ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ
  √3=1.7320508=ヒトナミニオゴレヤ
  √5=2.2360679=フジサンロクオームナク
  √6=2.44949=ニヨヨクヨク
  √7=2.64575=(ナ)ニムシイナイ
  √8=2.828=ニヤニヤ
  √10=3.1622=(ヒトイロハ)ミイロニナラブ
全部は覚えてなくても、√5くらいまでは覚えているだろう。漫才師ですら使っているのだ。何も、バカな漫才師でも知っている、って事ではなくて、漫才師はバカじゃできないが、みんなにウケる話をする訳だから、みんなが知っている事を前提にしゃべっている。って事は、当たり前だが、みんなが「フジサンロクオームナク」くらい知っているのを前提にネタをしゃべっているのだ。

ところが、うちの娘は「フジサンロクオームナク」どころか、「ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ」も「ヒトナミニオゴレヤ」も、全然知らない!
もう、びっくり。信じられない。
うちの娘は高校2年生で、時々勉強を見てやっているが、「怒りのあまり、ちゃぶ台をひっくり返す」段階を通り越して、教えているこっちが脱力感に苛まれるほど出来が悪いのは認めるが、それでも一応、進学校の理科系だ。それが「ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ」も知らないなんて、一体、学校で何やっとんだ!と怒ったら、なんと、今、学校では、そんな事は一切教えていないらしい
信じられる?僕は信じられない。

もちろん、今どき、電卓があれば何でも計算できるし、敢えてルートを覚える必要は薄まってはきている。しかし、いつでも電卓が使えるわけではないので、それくらい知っておいた方が、ずっと便利だ。
さらに追求していると、なんと最近は円周率だって「約3」なんて信じられない教え方をしているらしい。さすがに、バカなうちの娘でも、それでは使い物にならないって分かって3.1415までは覚えていたけど。

これくらいの事を覚えるのが、そんなに詰め込み教育なのか!?
もしかして、バカな文部官僚どもは、自分たちが覚えられない事は全部詰め込み教育として排除しているのかもしれない。自分たちが理解できない事は全て学校教育から除外しているのかもしれない。
いや、しかし、ほとんどの文部官僚は数学は理解できないけど、丸暗記は得意なはず。まさか、自分たちが数学が理解できないから、子供達にも数学が理解できなくしてやろうと陰謀を企てているのかもしれない。

「みんなの広場」で私の支援者の方が、「基礎学力は必要だ」って書いてくれたけど、これは本当に必要な事だ。漢字を知らなければ本を読めないのと同じだ。最低限必要な学力は身につけさせなければならない。
それなのに、このままじゃあ、そのうち、かけ算の九九まで詰め込み教育って事で排除されるかもしれない。マジで。
やはり文部省は外務省と一緒に解体せんといかんぞ!

(2003.7.11)



〜おしまい〜





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