新聞休刊日

〜 あまりにも自分勝手な新聞社 〜


阪神タイガースが18年ぶりに優勝した。ばんざーい!

って喜びまくっている私だが、それにしては腹が立つことがある。なんと、ちょうど優勝の翌日が新聞休刊日だったのだ!つまり、せっかく阪神タイガースが優勝したのに、その翌朝は新聞が無いのだ

なんと言っても18年ぶりの優勝ってことで、普通なら、新聞は表から裏までタイガースの優勝記事で埋め尽くされているはずで、それを読むのも大きな楽しみだったのに、なんとアンラッキーにも、って言うか、タイガースが甲子園での胴上げをもくろんで、わざとヤクルト、中日とのロード6連戦を、わざと5敗1分で足踏みしたもんだから、自業自得なんだけど、不運にもちょうど新聞休刊日と重なってしまったのだ。

しかし、これは運が悪かったというものではないぞ。そもそも、僕は以前から、新聞休刊日が存在する事が頭にきている
なんで新聞に休刊日が必要なんだ?一体、どういう発想で商売しているんだ?どういう神経をしているんだ?同じマスコミでも、テレビに休みは無いぞ!なんで新聞だけ休みが必要なんだ?休みが絶対に必要なのか?どうしてもサボりたいのか?
それじゃあ、電気はどうなんだ?発電所は休日どころか、365日24時間、常に働いているんだぞ!そんなにサボりまくる新聞社なんて、電気を止めてやるぞ!電気だけじゃないぞ。電車も飛行機も電話も警察も消防署も、生活に必要なものは、何だって年中無休だぞ。もちろん、コンビニだって年中無休だ。毎月休むような新聞社には、泥棒が入っても火事がおこってもお腹が空いても誰も助けてやらんぞ。
それとも、新聞なんて、生活に必要不可欠なものではないから、どうでも良いってことか?そうなんか?それなら、もうこれからは偉そうな事を抜かすなよ!

僕の記憶では、昔は新聞だって、休みは正月くらいしか無かったと思う。正月に休むくらいは許していた。それが、いつのまにか少しずつ増えていって、今ではなんと、毎月休刊日がある。毎月だぞ。信じられない。こんなん日本くらいじゃないのか?
例えば、アメリカでは、日本の日経新聞に相当する Wall Street Journal は土日が休みだったが、 New York Times とか Washington Post といった普通の日刊紙は年中無休が当たり前だ。そんなん、普通に考えれば当たり前すぎる。ニュースって、そもそも英語は「新しい」っていう意味の new からきているんだから、新しいニュースを届けるのが仕事なんだから、休んでどうするんだ!
(これは余談だけど、日本でも日経新聞は土日を休んでもいいと思うな。週末になると、何を好きこのんで自宅で日経新聞なんて読まなきゃいけないんだ、って悲しくなっちゃう。最初から土日は休みにして料金を下げて欲しいな)

しかも、大きな問題は、ほとんどの新聞が同じ日に一斉に休むってことだ。勝手にバラバラに休むんなら、その日は別の新聞を買えばいいのだが、主要紙が一斉に休んじゃうから、新聞休刊日は世の中から新聞が全然なくなってしまうのだ。これは完璧な談合だ。実際に、公正取引委員会がカルテルの疑いがあるとクレームをつけたこともある。しかし、新聞協会も各新聞社も、いずれも「独自の判断」「偶然」で重なった、なんていう信じられない言い訳をしている。毎月ある新聞休刊日が、全新聞社が偶然に一致するなんて事ある?ばっかじゃなかろうか。よくそれでゼネコンの談合を批判できるねえ。

自分勝手な新聞社は、「海外では新聞はスタンドで買うものだけど、日本では戸別配達しているから事情が違う」なんてバカな言い訳をするが、はっきり言おう。それは僕がアメリカに住んでいた時、新聞は毎朝、戸別に配達されていた。もちろん、スタンドでしか新聞を買えない国も多いが、少なくともアメリカでは新聞は戸別配達されるし休刊日も無い。

また、本社のある場所しか眼中に無い大新聞は、「号外を配っている」とか「夕刊がある」とか言い訳もしているが、地方には、号外も無ければ夕刊も無い。もちろん、僕は東京に住んでいた頃だって、夕刊なんてバカなものは取ってなかったので、どうでもいいんだけど。夕刊なんて広告やどうでもいい記事ばっかりで内容が無いし、そもそも夕方に来るけど、そんなに最新のニュースが載っているわけではなく、せいぜい朝の出来事しか載ってないから、あんまり役に立たない。まして、号外なんて論外。たまたま通りかかった人にだけタダで配るだけやんか。バカ丸出し。

さらに、新聞に腹が立つのが価格の談合だ。どの新聞社も談合して同じような価格にしている。しかも、新聞は書籍と並んで再販制度なんていう信じられない前近代的な制度が認められているから、小売店に販売価格を強制できるのだ。今どき、世の中の商品は全て小売り店に販売価格を強制するなんて禁止されており、そのため「定価」なんて表示そのものができなくなっており、「希望小売価格」とか「標準価格」とか言っているのに、新聞は今だに定価なのだ。だから価格競争が全く起きない。だから、ほかの商品の値段については、無責任に「高い、高い、値下げしろ、値上げなんてとんでもない」と非難しておきながら、自分らだけは、このデフレの時代でも平気で値上げしたりして、なんの経営努力もしていない。
あまりにも自分勝手で無責任で独りよがりな日本の新聞は、「内容を高く維持するためには安定した経営が必要で、そのためには再販制度が必要だ」なんて信じられないような勝手な理屈を平気で口にする厚顔無恥だが、アメリカでは、新聞休刊日が無いだけでなく、価格の談合も無いので、値段はかなりバラツキがあったが、アメリカの新聞はレベルが低いのか?日本よりはマシだと思うぞ。

そもそも、新聞と言えば、テレビのワイドショーと同じく、売る事だけを考えて、何でもかんでも有ること無いことヒステリックに大げさにわめき立てる、無責任きわまりない商売第一主義者のくせに、そんなに商売が大事なんだったら、普通に考えれば、タイガースが優勝したような日にこそ新聞は飛ぶように売れるんだから、普段は休んでいても、こういう日にこそ発行するのが商売人ってものじゃないのか?

とにかく、せっかくタイガースが優勝したのに新聞が無いなんて、あまりにも悲しいなあ、って暗い気持になっていたら、テレビで「タイガース優勝の記事が載ったスポーツ新聞を買い求める人が朝からコンビニに駆けつけている」なんてニュースを流している。なんと、そうか!それこそ商売第一のスポーツ新聞は、新聞休刊日なんて無関係だ。スポーツ新聞に休刊日が有るのか無いのかは知らないが、少なくとも、こんなに商売になる日に、わざわざ休むバカはいない。で、さっそく僕もコンビニへ走った。「もしかして、もう売り切れていたらどうしよう」なんて心配しながら近所のコンビニへ行ったのだが、まだまだたくさんあった。そこにあったのはデイリースポーツ、日刊スポーツ、スポーツニッポンの3紙だったが、当然、全部買った。何はともあれ良かった良かった。

それにしても腹が立つ新聞社よのう。

(2003.9.17)



〜おしまい〜





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