五輪エンブレム最終候補

〜 どれが選ばれても前回よりマシ 〜



盗作騒ぎが燃え上がって使用中止となった2020年東京オリンピックのエンブレムに代わるものとして広く募集されていた新しいエンブレムの最終候補4作品が公表された
ぱっと見た感じでは、どれも大したインパクトは無いが、前回選定されたゴミと言うかクソのような史上最低最悪のエンブレムに比べれば、どれが選定されてもはるかにマシなのは言うまでもない
前回の作品は、盗作騒ぎの前から、あまりのヒドさに呆然としたので、盗作騒ぎで使用中止になって本当に良かったと思う。

(石材店)「でも、使用中止のいきさつについては批判的でしたよね」
(幹事長)「あのクソのようなゴミエンブレムが使用中止になったのは嬉しいけど、いきさつには呆れたからな」


前回の作品のデザイナーに対しては、疑惑のデパートのように次から次へと盗作疑惑が出てきて信頼性が地に落ちていたが、それでもエンブレム自体は盗作とは思えない。そもそも、あんなゴミのようなデザインに盗作もクソもないだろうあんな簡単な構図に対して、いちいち盗作問題が発生していたら、世の中、何もデザインできなくなってしまう。なので、いくらクソみたいな最悪デザインであっても、一度決めたんなら、徹底的に強硬姿勢を貫き通すべきだった。
まあ、そうは言っても、いきさつはどうであれ、あの史上最低最悪のクソエンブレムが取り消されたのだから文句は無い

で、今回の作品だが、例によって各作品には思いと言うかテーマが付けられている。しかし、そもそもこういうエンブレムと言うかマークってものは、ぱっと見た瞬間に誰にでも意味やイメージが伝わらなければ何の意味も無いものであり、ああだこうだと解説や背景を語っても何の意味もない。今回公表されたC案なんかは風神・雷神を描いたんだそうで、言われてみれば日本人には良く分かるが、言われなければ分からない。外国人には言われても何の事やら全く分からないだろう。B案は人間が輪になっているように見えるが、どういう意味かは分からない。D案は朝顔っぽいか、これまた何で朝顔が登場するのか理解できない。A案に至っては、こじつけ以外に何の意味も無いだろう。
て事で、どの案も大した意味は無いし、見ただけで意味が分かるものでもない

(石材店)「どう聞いても批判しているとしか思えませんね」
(幹事長)「でも、前回のクソゴミに比べたら5万倍くらいマシだぞ」


なので、どれが選ばれても文句は無い。
ただ、今回の選考過程にも疑問は残る。実は、選考委員会が選んだ最終候補作品4点のうち、今回、残っているのは僅か1点なのだ。他の3点は事前に実施した商標調査の結果、問題が発生するかもしれないとのことで落とされたのだ。そういう事もあろうかと次の4点も選んでいたんだけど、これまた商標調査の結果で2点が落とされてしまい、結局、上位8点のうち残されたのは3点に過ぎなかった。で、仕方ないから、2次審査を通過した残りの56作品から追加で1点を選び直し、なんとか4点を揃えたらしい。

そもそも前回のクソゴミエンブレムの盗作騒ぎにも大いに疑問があったが、なんでここまで神経質になるんだろう。デザインなんて限りがあるんだから、これまで似たようなものが絶対に存在しないデザインなんてある訳ないじゃない。少しくらい似ていたって構わないと思う。
透明性を訴える選考なんだから、商標調査の結果で落とされた作品も、ぜひ公表して欲しかった。で、みんなで寄ってたかって調べた結果、問題が無いと思われたら、それを選んでもいいと思う。仕方なく追加で選んだ作品を並べるくらいなら、落とされた作品を救済したいぞ。

て言うか、しつこいようだけど、今回のどの作品と比べても、東京オリンピック招致のエンブレムがはるかに素晴らしいと思うんだけどなあ。


東京オリンピック招致のエンブレム

(2016.4.11)



〜おしまい〜





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