2001年05月の映画のほらあな


「ショコラ」、'2000米 5月4日
監督:ラッセ・ハルストレム、出演:ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、アルフレッド・モリナ、
キャリー=アン・モス、レスリー・キャロン、ジョン・ウッド、ヴィクトワール・ティヴィソル

なんか映画のすべてが詰まっているような(大げさ)いい映画でした。今年一押しです。北風とともにやって来た母娘が素晴らしいし、 (ちょっと違うけどスナフキンを思い出す)チョコはうまそうだし(夢のチョコレート工場を思い出す)哀しくて楽しいストーリーも よかったです。アメリカ映画ということですが、ヨーロッパの香りがしていましたぜ。笑いはどたばたじゃなくくすっと笑えるような コミカルさ。たまたま観た映画館というのが出来たばかりの綺麗なところでそれもよかった(笑)。音楽もアコースティックギターが かっこいい。ギターを弾いているジョニー・デップはええじゃないですか。なんかうまく伝えられないけど幸せな気持ちで映画館から 出てこられたのはよかったです。観てにゃ。

「決戦・紫禁城」、'2000香港 5月13日
監督:アンドリュー・ラウ、出演:イーキン・チェン、アンディ・ラウ、パトリック・タム、
ヴィッキー・チャオ、ニック・チャン

先月見た「風雲 ストームライダーズ」のような感じだけど、出来ははるかによかったです。コミカルに作ってあったのも よかった。皇族につながる剣豪と一匹狼の剣豪が紫禁城の屋根で戦う。香港映画らしく例によって甘ったるい恋愛シーンとかも あるんだけどこの手の映画の醍醐味はやっぱり戦いのシーン。CGが存分に使われてなかなかうまく出来てました。 落ちはあまりにも定番すぎて思わず笑ってしまった。いやホントは哀しいシーンなんだけど(^^;。コメディなので 皇族が皇族らしく見えなくてもOKでした。たまーにこういう全編わし好みのものもあるんだよね。でもこの映画をカンフー物と いっていいのかどうかはよくわからん。どっちかっていうと昔の日本映画の「怪竜大決戦」(たしか松方弘樹、小川知子が 主演した日本の忍者物で蝦蟇や竜、蜘蛛の怪物が出るやつ)なんかが思い起こされた。

「インビジブル」、'2000米 5月14日
監督:ポール・バーホーベン、出演:ケヴィン・ベーコン、エリザベス・シュー

娯楽作品としてはまあまあでした。この映画の醍醐味はなんといっても透明になっていく様子、透明から元に戻るCGでしょう。 ストーリーは単純、透明化する薬を発明した悪い?科学者が自らを実験台に透明人間1号となるのだが、もとに戻れなくなってしまう。 さて、その科学者はいったいどうしたでしょう?というお話(笑)。透明になるシーンがなければちょっといまいちかな? でもわしはそれなりに楽しみましたぜ。

「バトルフィールド・アース」、'2000米 5月20日
監督:ロジャー・クリスチャン、出演:ジョン・トラボルタ、バリー・ペッパー、フォレスト・ウィテカー

なんてこったい、ジョン・トラボルタ。出る映画くらい選べよ。この映画を見たわしもわしだが(^^;。ちゅうわけで B級SF作品が好きな人以外には勧められません。たった9分で地球を絶滅に追い込んだサイクロ星人。人間は原始生活 を余儀なくされている。って言うシチュエーションなんだけどこのサイクロ星人が弱すぎ。地球の重力が軽いとのたまわって いながら、動きが遅い。まーあんな宇宙人じゃあね・・・。昔あった巨大アメーバが出てくるやつに出演していたスティーブ・ マックイーンのほうがずっとましな映画に出ていると感じてしまった・・・(−−;。

「マルコヴィッチの穴」、'1999米 5月20日
監督:スパイク・ジョーンズ、出演:ジョン・マルコヴィッチ、ジョン・キューザック、キャメロン・ディアス、
キャサリン・キーナー、チャーリー・シーン

なんと言ったらいいのでしょうか?鬼作?奇人変人のキャラがいっぱい出てきてめちゃ面白かった。7+1/2階にある オフィスもよかったし、人形劇もかなりすごいです。リアルです。設定も抜群じゃないでしょうか。日本公開が遅れていた のが不思議。気持ち悪かったのはグラマーなマルコヴィッチ(大笑)。ああ、この映画、変身願望にも確かに基づいている んだろうけど覗き趣味的で倒錯的。奇妙なだけどなかなかいける味の映画でした。

「レッド プラネット」、'2000米 5月25日
監督:アントニー・ホフマン、出演:ヴァル・キルマー、キャリー=アン・モス、トム・サイズモア、
ベンジャミン・ブラット、サイモン・ベイカー、テレンス・スタンプ

近未来SF。滅亡の危機を迎えた地球の希望が火星。そこで植物の生成によって酸素を増やそうという計画があった。 ところがその酸素が減っている。調査のため火星へ向かうのだが・・・。今までのつくりとはちょっと違った設定に なっていて悪くないのだが、スリルとサスペンスが今ひとつもの足りなかった。でもトリニティーが好きだから許す(笑)。 彼女が一人がんばっていたようだった。ヴァル・キルマーも悪くなかったんだけどね。

「マンハッタンで抱きしめて」、'1999米 5月25日
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ、出演:ホリー・ハンター、ダニー・デビート

夫の浮気で離婚した女性が主人公。一人暮らしの彼女は寂しさを紛らわすためリズのバーへ歌を聴きにいく。 そんなある日、ふとしたことでエレベーターの添乗員をやっている男と口を利く様になった。やっぱりホリー・ハンターは ええねー。「オールウェイズ」以来のファンですが、小柄でエネルギッシュで演技も相変わらずいいっす。 準主役のダニー・デビートももちろんよかった。でも背景がちょっとわかりにくかったような気もする。

「チャーリーズ・エンジェル」、'2000米 5月27日
監督:マックG、出演:ドリュー・バルモア、キャメロン・ディアス、ルーシー・リュー、ビル・マレー

TVのイメージとはぜんぜん違う「チャーリーズ・エンジェル」でした。アクション色とコメディ色が強くちょっと めちゃめちゃかも(^^;。まー、アクションを楽しめばいいってことです。あんまり細かい突込みをすると映画が つまらなくなってしまう。でもドリュー・バリモアに特に感じたんだけど相対する敵の前では弱くなぜか脇役相手のときは 強い・・・。うーむ。

「ナインスゲート」、'1999仏・西 5月27日
監督:ロマン・ポランスキー、出演:ジョニー・デップ、フランク・ランジェラ、レナ・オリン、エマニュエル・セニエ

久々に見たロマン・ポランスキーはなかなかよかったです。主役ジョニー・デップが扮するのは悪徳な本の探偵。まー、本好きなら この点だけでもこの映画を見ていいと思うんだけど。レナ・オリンはこの手の色っぽい悪女役がぴったりですね。とある蔵書家で あり収集家である人物から依頼されて、依頼人の持っている悪魔の書「ナインスゲート」の真偽を確かめるために雇われる。だがその本 に関わる人物が次々と死んでいく・・・。オカルトっぽい雰囲気がよかった。そうそう、ポランスキーの奥さんのエマニュエル・セニエ は謎の最後まで謎の人物でした。いや人だったのか???落ちはうーん、って感じだったけど下手な落ちよりはよかった(謎)。

「サン・ピエールの未亡人」、'1999仏 5月27日
監督:パトリス・ルコント、出演:ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ、
エミール・クストリッツァ、ミシェル・デュショーソワ

劇場公開時の邦題は「サン・ピエールの生命(いのち)」というんだそうな。暗く重い話なんだけどわしの見たパトリス・ルコント作品 では一番出来がよかったと思います。この映画が暗くなりすぎなかったのはひとえに善良な人々の描き方がよかったのでしょう。話は というと、とあるフランスの島で起こる殺人。その犯人の二人が逮捕される。一人は懲役、一人は死刑。ところが懲役のほうの男が 牢に運ばれる途中、民衆の投げた石にあたって死んでしまう。一人生き残った死刑囚。その男の心を開いた軍の隊長の妻マダム・ラ。 死刑囚は彼女の手伝いをすることにより次第に善良で人気のある男になっていくのだが・・・。登場人物に根っからの極悪人がいない ので余計に切なくなってしまいました。

「ハネムーンは命がけ」、'1993米 5月27日
監督:トーマス・シュラム、出演:マイク・マイヤーズ、ナンシー・トラビス、
アンソニー・ラパグリア、アマンダ・プラマー

マイク・マイヤーズ主演というからにはもちろんコメディ。ラブ・スリラー・コメディです(こんな言い方はないけど(^^;)。 予告にジャック・ニコルソンの「ウルフ」が出てたから、まあそのころの映画。ちょっと半どたばた風?な感じでコメディとして もスリラーとしてもラブロマンスとしても中途半端でしたが、不思議な魅力あり。これを借りたのは別にマイク・マイヤーズファン ってわけじゃなくてナンシー・トラビスファンだったの>わし。でも何でファンになったのかは忘れてしまいました(いい加減)。 ストーリーは見え見えですが、それでもそれなりに笑える。マイク・マイヤーズ扮する主人公は結婚恐怖症にして妄想癖のある スコットランド系アメリカ人。ある日肉屋で働いている女性に一目惚れする。だけどちらほら見え隠れする彼女の過去が 怪しいタブロイド版に載っていた3人もの夫を殺した女性殺人鬼と状況があまりにもよく似ているのに気づく。果たしてどうするの? マイク・マイヤーズ・・・。こんな感じのストーリー。わしが気に入ったのはマイクが扮する詩人が作った詩を歌うとこ。なかなかいい。


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