98年10月の映画のほらあな


「スポーン」、’97米 10月6日

監督:マーク・ディッペ、出演:マイケル・J・ホワイト、ジョン・レグイザモ
マーティン・シーン、テレサ・ランドル

アメリカン・コミックの映画化。だいたいコミックもので一番面白かったのはバットマンシリーズ
だが、この映画は経費節約のためか?CGを多用している。特殊工作員のアルは殺伐とした仕事に
嫌気がさして辞職を願う。そこで上司により最後の仕事を与えられるが、陰謀により殺される。彼は
地獄に落ち、スポーンとしてよみがえる。スポーンとなった彼は復讐に燃えていた。。。悪の力を
もった正義という設定はデビルマンを思い起こした。CGはなかなか楽しませてくれたが、ちょっと
3DのTVゲームみたいだったのは残念。水中のタコの足を下から覗いたようなひらひらマントは
ちょっと大げさ過ぎかも。。。でも何も期待せずに見ればそこそこ面白いでしょう。たぶん。。。

「キラーウルフ」、’?香港 10月13日

監督:ロニー・ユー、出演:レスレー・チャン、ブリジット・リン

カンフー映画というよりは恋愛映画か?武侠界を支配する組織の跡継ぎ(レスリー・チャン)は
何の野心もなかったが武術だけは強かった。ある日、明に敵対する組織の女武術士(ブリジット・リン)を
助け、恋に落ちる。しかし彼らの組織は敵対しあっていた。。。少し悲しい恋愛物と言ってもいいと
思う。格闘のシーンは映像が暗くて見えにくくちょっと期待外れでした。ラブ・シーンは楽園の瑕と
よく似てました。あれが中国の時代物恋愛シーンのパターンなんでしょうか?ブリジット・リンは
こういう男装の役ばかりなのかな?とはいえ女らしさも充分出てました。予告編で見た「白髪魔女伝2」
のほうが面白そうな気がする。まだ見てないけどよりオカルトっぽくなってるようでした。

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」W天地覇王、’93香港 10月13日

監督:ツイ・ハーク、出演:ウィン・ツァオ

シリーズ第4作。この作品から主人公のフェイ・フォンがリー・リンチェイからウィン・ツァオに
変わってるけど彼もなかなかです。獅子王戦(獅子舞の闘いみたいなの)で優勝したフェイ・フォン
に清の朝廷から八カ国連合との獅子王戦に出場してくれるように依頼がある。その頃中国には列強の
支配の手が伸びようとしていた。。。相変わらずカッコイイです。でもぼくは「ブレード」のほうが
好きですね。フェイ・フォンといえばジャッキー・チェンの酔拳なんかにも登場してましたが、どう
いう人なんだろ?実在の人物のようだけど。。。なんか史実が知りたくなりました。

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」X天地撃攘、’97米 10月13日

監督:ツイ・ハーク、出演:ウィン・ツァオ、ロザムンド・クァン

結局、八カ国連合によって北京を奪われたフェイ・フォン一行は南へと向かう。そこは一行の行き先
である香港への船が出る港町だった。が、海賊の影におびえて人々は家を閉ざしていた。西太后が北
京を落ちた影響で街を守る官吏たちもほとんどいなくなっている。。。そこでフェイ・フォン一行は
海賊退治に乗り出す。これもなかなか面白い。というかWよりもさらに面白くなってます。フェイ・
フォンの三角関係のもつれなどもある。フェイ・フォンはいまだ童貞のようだ(笑)。武術修行のや
りすぎか?とにかくこのウィン・ツァオ、今後に注目したい中国のカンフースターの仲間入りをした
といえるでしょう。ほかになんか面白いのに出てないのかな?

「金玉満堂 決戦!炎の料理人」、’95香港 10月16日

監督:ツイ・ハーク、出演:レスリー・チャン、アニタ・ユン、ウィン・ツァオ

これめっちゃ笑えた。中国版のコミカル料理の鉄人とでもいうべき映画でした。ある日突然料理人に
なることに決めたレスリー。彼はこの映画ではヤクザである。なぜ彼が料理人を目指すことにしたの
か?は香港映画らしくよくわからない(笑)。とにかく料理人を目指した。で満漢楼に入るが、料理
はからっきし。この満漢楼の主人の一人娘はアニタ・ユン。はちゃめちゃな性格で歌手デビューを目
指している。ある日、満漢楼に料理の超人と名乗るいやな男が登場する。この人は見覚えあった。た
しか「ブレード」に敵役で出てた俳優だった。いやな役がよく似合う。で、彼は料理界を征服しよう
と企み満漢楼に挑戦状を叩き付けたのだ。しかし主人は雇い人をその男に買収され、裏切られた時に
心臓の発作で倒れてしまう。。。超お勧めのコメディといってしまいます。香港映画ファンじゃない
人も見ましょう。しかし高級中国料理って食べたくないものもあるのだった(^^;。

「レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター 格闘飛龍」方世玉、’92香港 10月23日

監督:ユエン・クウァイ、出演:リー・リンチェイ、ジョセフィーヌ・シャオ、ウィン・ツァオ

主人公は方世玉。正義感が強くカンフーの達人の方世玉(リー・リンチェイ)。ある日不良に絡まれた
娘を助ける。その娘は評判の悪い金持ちの娘だった。その金持ちはその土地で新参者だったので土地の
人たちに好かれようとあることを企む。武術の達人である金持ちの妻に勝ったものに娘を与えようとい
うものだ。方世玉はこの試合に出るが、勘違いからわざと負ける。このことを知った方世玉の母は男装
して試合に出て勝ってしまう。ついでに金持ちの妻に惚れられたりする。そんなあるとき方世玉の父が
秘密結社の紅花会員であることを知る。それを付けねらう政府の役人がウィン・ツァオ。奇しくも
ワンス・・・・で主演した二人の闘いが見られる。これが最大の楽しみかも。あとは男装する方世玉の
かーさん。息子に負けないくらい、いやもしかしたら息子より強くてカッコいいんだ。シリアスなとこ
はシリアスにコミカルなところはコミカルに仕上っています。カンフー映画ファン必見だよーん。

「レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター 電光飛龍」方世玉2、’93香港 10月23日

監督:ユエン・クウァイ、出演:リー・リンチェイ、ジョセフィーヌ・シャオ

方世玉ものの続編。完全に続いているので格闘飛龍を先に見てね(笑)。紅花会に入った方世玉。
しかし組織の中には長を狙う悪人が・・・。この悪人が眉がなくてあまりにも悪人面。思わず笑って
しまうほどです。こいつがあの手この手で長の椅子を狙う。くわしくは格闘飛龍を見てほしいが、
方世玉はこのときすでに結婚している。だがその方世玉に恋をする娘が登場。話はややこしくなって
いく。やっぱり作りは格闘飛龍と同じです。楽しむべきはやっぱりカンフー。日本の侍みたいなのも
出てくる。最後の闘いに向かうリー・リンチェイはめちゃカッコイイ。ああ、わしもカンフーできたら・・・。

「ドキュメント燃えよカンフー」、’?中国? 10月26日

監督:?、出演:リー・リンチェイ

文字どおり、中国のカンフー紹介のドキュメント。8歳の時すでに神童と呼ばれた19歳の
リー・リンチェイも出ていました。中国の美しい景色を背に鍛練するカンフーの達人たちは
へたなカンフー映画より迫力がありました。小林寺の武術や太極拳、翻子拳、八卦掌、刑意拳
洪家拳、長拳など多数の流派や剣、槍、棍、鎖、鞭などさまざまな武器が演武しながら紹介
されています。最後には中国のカンフー大会などもあって日本から小林寺拳法がゲスト参加
してました。すばやい動きが手順よく勧められてるとはとても見えなかった。カンフー映画
の原点を見た気がしました。猿拳なんかはほんとに猿そっくりでかなり笑えた。

「黄河大侠」、’?中国? 10月26日

監督:?、出演:?

ほとんど知らない中国映画。何で借りたかというと「少林寺」「天山回廊」に続く中国の武侠映画
という触れ込みだったから。出演者もぜんぜん知らない人だった。ときは今から千年ほど前。中国
は戦乱の世だった。黄河流域でも激しい戦闘が繰り広げられ、三強が残る。このうちの二人が戦い
その一方が敗走しているのを助けた男こそこの物語の主人公の侠の馬という武術家。彼は戦乱によ
り妻と娘を失い、しかも彼を見初めた三強の一人の部下に毒を盛られ、盲人となってしまう。。。
うーん、カンフー映画というよりは武侠映画ですね。ちょっとお涙頂戴の悲劇で興ざめしました。
撃剣のシーンもやや迫力に欠けた。「少林寺」や「天山回廊」が面白かったから期待しすぎたかも。

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