ダイナミック・リズムのねらい
ダイナミック・リズムは、障害児の行動を規則正しくする基礎学習
子どもが自分の力で規則的に動くこと、動こうとすること・・・自立動作
他者の接触による受け身の動作では、ほとんど無意味である・・・他動
1.「あるく」と「はしる」の区別を見につける 日常生活場面の動作では、走ってはいけない。歩くリズムがふつうの動作の基調である。 かけ足徒競争の時は、走らなくてはいけない。走り続けるためには、歩いても止まってもいけない。 子どもがすぐ走るのをやめてしまうのは、疲れるからではなく走り続けるための力の出し方を 知らないからである。 走らせる方法は、大人の渦巻、風圧が効果的。 大人がくっつくと速度が落ち、しかも子どもの意識レベルが低くなる。 |
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2.「あるく」ときはリズムであるく 体重の移動を意識的にさせる。 リズムがとれないのは、特有の乱れたリズムで行動しているから。 リズムが耳から入りにくいので、振動・視覚でリズムをとらせるようにする。 |
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3.待つこと(特に立って待つこと) その場から動かないこと。両足をしっかり床につけていることが大切。 そのためには、重心を常に自分の体の中におかせること。 もちろん、くっついては、いけない。 待つためには、続ける力、自己抑制、意識レベルを高く目覚めさせておく。 |
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4.模倣は自己の力で 他動的にさせられたものは、模倣する力にならない。
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《一般的注意事項》
子どもにくっつかない。風圧と視覚で子どもを動かす。
どうしても子どもに触れなくてはならないときは、自立動作を促す触れ方をする。瞬間的・直線的に(スキンシップにならないように)
大人は各自の能力の範囲内で全力を出し、風を起こしたり手本となる。
手本となる時は、鮮烈なイメージを子どもに与えるように思い切ってする。そうでない時は、大人は黒子になり、透明人間になり、風になる。
子どもを介助しなければならない時(例えば倒れた子どもを起こす場合など)、すばやく目的を果たしてすぐその場を離れること。自信がなければ手をださないほうが望ましい。
(以上、「コロロ」からの配布物より)