現地ガイドの先祖
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ケビエンでの個別慰霊が済むと、ケビエン周辺の戦跡視察に出かけることとなった。
その現地ガイドをしてくれた人の言うことには、お祖父さんは、日本人で「タブチ」といい、ドイツ軍が来る以前に来ていたそうである。今も二人の叔父さんが日本に居るという。
私のノートには、これだけしか書かれていない。帰国してからメモを整理していて、計算が合わないことに気がついた。
ドイツ軍が来たのは、1884年であるから115年前である。その時15歳だったとすれば、現在、120歳となり、ガイドが30歳とすれば、90歳の年齢差となり、お祖父さんでは、あり得ない。
曾祖父とすれば、年齢差は解決するが、2人の叔父さんが日本にいる下りがおかしくなる。
まあ、そういう、細かい詮議はさておくとして、そういう昔の時代に、赤道当たりまで日本人が来ていたことは確かであろう。
明治の頃、アメリカまで帆船で渡航した人が居るし、南海の島々が日本の信託統治であったこともあるのだから、ニューアイルランド島に日本人が来ていても不思議ではない。
魚を追ってきたのか、鉱物資源を探しにきたのか、遭難して辿り着いたのか、非常に短い私のメモからの推定は困難である。
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